確かにCさんは悪い。でも、Cさんのせいにして終わりにしても、また同じような問題が発生するかもしれません。
Cさんが同じような問題を起こさないようにするにはどうしたらよいでしょうか。もっと言えば、Cさんがまた同じような行動をとったとしても、ミスを防げるようにしなければいけません。
そのためには、近い原因だけでなく遠い原因までを認識したうえで解決策を考える必要があります。
複雑に絡み合う因果関係を丁寧に把握するために「なぜなぜ分析」(編集部注/「なぜ」を5回繰り返し、問題の原因を特定したうえで解決する手法。表層的な原因から深い原因にたどり着けるため有効)を書き出していきます。
とくに原因分析の最初にくる第1階層(なぜなぜ分析のお題ボックスの次に書かれている行=下図)が大切です。
同書より転載 拡大画像表示
個人のミスでは終わらせず
組織のミスとして考える
図表では、3つの行動の原因を出しています。
・担当Aさんがクリスマス商品ではなく、通常商品を取ってしまったので
・担当Aさんが、間違えて通常商品を送っていることに気づかなかったので
・ダブルチェック担当のBさんも気づかなかったので
業務ミスが起きた際の原因では、「Aさんが間違った行動をした」で終わりにせず、「Aさんがそのミスに気がつかなった原因」や「ほかの人が気づいてくれなかった原因」も書き出します。
「ほかの人が気づいていなかった」を原因にすると、他人のせいにしている気がするかもしれませんが、問題ありません。個人の原因だけでなく、問題の背景にある組織としての原因も幅広く追究したいからです。







