自分を更新し続ける気持ちが
ある人なのか
私が人材評価の基準にしているのは、「勉強しているかどうか」です。勉強というのはどんな分野でも構いません。資格の勉強でも語学の勉強でも、読書だって、何でもいいんです。自分をアップデートさせて、昨日よりも今日、少しでも前に進もうとする意志があるのか。
「未来の伸びしろ」を常に自分で作り続けられる人なのか。その姿勢が、未来においても成果を上げられる人の要素だと考えています。
とくに30代、40代と年齢を重ねるほど、実績や役職に満足し、現状に甘んじて挑戦しなくなる人が出てきます。変化の激しい今の時代において、それは非常に危険なことです。歩みを止めてしまうような人は、これからの時代の変化についていくことができません。
年齢や立場に関係なく、自分を更新し続ける気持ちがある人に、私は会社の未来を担っていってほしいのです。
失敗を恐れて小さくまとまる人は
時代の変化に乗れない
新しい挑戦を始めようとするとき、「うちはそういう会社じゃないから」とか「どうせ無理だよ」と言った否定は、本人の可能性だけでなく周囲のチャレンジ精神をも潰してしまいます。成長を止める人がチームに一人いるだけで、空気が止まってしまう。どんなに弁がたって優秀そうに見えても、失敗を恐れて小さくまとまってしまうので、時代の変化に乗れません。
反対に、「面白いじゃん、やってみようよ」といえる人がいるとチームは前を向き、更なる挑戦が生まれていくものです。その風が、会社全体の成長へと必ず繋がっていきます。
ですから人材評価で大切なのは、過去の実績ではなく、未来へと繋がる「変わり続ける意志」。そこを見極めるために私はいつも、「勉強しているか」「自分をアップデートさせようとしているか」というのを評価の軸にしています。
勉強というのは、主体的に進めなければならないものです。自分でテーマやスケジュールを決めて、自分自身で進めていく。学んでいくと、必ず自信がついていきます。一見すると仕事に関係なさそうなテーマであったとしても、勉強して自信をつけることで、仕事の面でもプラスに表れてくるはずです。
ただ、変わること、新しいことに挑戦することというのは、ときとして周囲の理解を得られないこともあるでしょう。「それって何の役に立つの?」という声もかけられるかもしれません。実際、私自身も会社の中で“異端”として見られることが多かったように思います。たとえば山櫻が2011年から取り組み続けている、「バナナペーパー」もその一例です。