スキル面や環境面のアプローチを整えても易刺激性が収まらない子どもは、病院を受診することをお勧めします。
怒りの沸点が低くて一瞬にして激高してしまうような場合には、スキルや努力では制御できません。お薬でコントロールできないかを検討してもよいでしょう。
小学校高学年や中学生になっても易刺激によるトラブルが続くようならば、診断や処方の見直しも視野に入れ、セカンドオピニオンを検討するのも1つの選択肢です。

具体的な「約束の断り方」
を教えよう
発達障害の子どもは、自分の予定を把握しておらず、できない約束をしてしまうこともしばしばあります。
ワーキングメモリが弱いために、今日これからの予定をなかなか覚えられません。結果として、予定を間違えたり、二重に予定を入れたりして、約束を守れないことになるのです。
小学生の子どもなら、ランドセルのかぶせ裏(ふたを開けた裏側)に、今日の予定を目立つように大きく書いたメモを入れておくといいでしょう。
下校時にランドセルを開けるので、そこを見れば、放課後に予定があるかどうかが一目でわかります。
サンスター文具の筆箱「ヨコピタ」シリーズの「ミテ!」という製品には、メモを入れられる工夫がされていて、予定の把握をするのに便利です。
予定を管理する方法を決め、約束をする前に確認することを習慣づけましょう。
下校時、予定があるのに間違って約束してしまった場合も、メモを見れば予定を思い出して誘いを断れます。
「ごめん。今日は予定があったんだ」といった断り方の台詞も一緒にメモに書いておくと効果的です。