ヨットでランチに…普通の会社員が「富裕層の趣味」をマネしたら人生が一変した写真はイメージです Photo:PIXTA

私は、食品メーカーで働く会社員だったが、長年夢に見ていたMBA留学をしたいと奮起。コロナ期間中に駐在していたシンガポールでMBAの受験勉強を始め、43歳で起業家教育に特化しているアメリカのバブソン大学に留学した。留学したら活躍する起業家に近づくべく、「趣味」を近しいものにしてみようと思い立った。すると、思いがけない発見や世界が広がったのだ。(TCHO Ventures Inc. 玉井博久)

「起業家」になりたくて…ワインを趣味にしてみたら人生激変

 私は現在アメリカのカリフォルニア州バークレーにあるクラフトチョコレート企業で経営に携わっているが、2年前までは日本の食品メーカーで広告の仕事をしていた。

 シンガポール駐在として外資系のマーケターたちに囲まれる中、誰かの商品を広告する仕事ではなく、自ら事業を作りたい、しかもアメリカで……と考えて一念発起。

 32年連続で起業家育成で全米No.1であるバブソン大学MBAに行くことにしたのだ。といってもMBA受験が立ちはだかる。毎日始業前と昼休み、終業後に死ぬほど勉強した。

 事業の作り方を学ぶためにさまざまな本を読んだが、サイバーエージェントの創業者・藤田晋氏の『渋谷ではたらく社長の告白』(幻冬舎)を読んだ時、彼が楽天の三木谷浩史氏に言われた趣味の話が載っていた。

 起業家たちの趣味には、ゴルフ、ワイン、乗馬があるという。それを見た時、私はゴルフは下手くそで練習する気が出ないし、乗馬もお尻が痛くなった記憶しかなかったが、酒は好きなので、この中で選ぶならワインだなと思った。

 そこでMBA受験勉強の最中、息抜きとしてワイン漫画を読み始めた。

『神の雫』『ソムリエール』『新ソムリエ 瞬のワイン』『ソムリエ』などを読んでいたが、どうせなら英語力を上げるために、英語でワインを勉強したら一石二鳥だと考えて、ワイン講座に通うことにした。