特許取得に関する具体的な知識とテクニックとは写真はイメージです Photo:PIXTA

もし素晴らしい発明をしても、SNSに公開する前に特許出願をしないと、すぐにマネされてしまう!?そんな悲劇的な展開にならないよう、日本におけるフリック入力の考案者であり幾多の発明を成功させてきた著者が、特許取得に関する具体的な知識とテクニックを惜しみなく紹介する。※本稿は、小川コータ『発明で食っていく方法、全部書いた。(フリック入力をマイクロソフトに売却して人生100回分稼いだ発明家が明かす、発想法からマネタイズまで)』(家の光協会)の一部を抜粋・編集したものです。

「特許を取る」ことの
大きすぎるメリット

 素晴らしい発明をしたら、SNSに公開する前に、特許出願をしましょう。発表すると「公知」となってしまい、特許が取れなくなってしまいます。なお、うっかり公開してしまった場合は、「新規性喪失の例外」という救済制度もありますが、全てのケースで救済されるわけではないので、なるべく事前に公開しない方が望ましいです。

 そもそも、特許を取らないとダメなの?という疑問も湧くかもしれません。特許を取るメリットを一言で言うと、「完全なブルーオーシャンを20年間キープできる」ということです。そして、特許自体を売ったりライセンスしたりする「金融資産」としての使い方ができます。また、「特許取得しているよ」という表示ができる、ブランドメリットも大きいですね。

 一方、特許を取らなくてもビジネスはできます。ただ、特許がなければ他社はマネし放題です。フリック入力の例でもそうでしたが、大会社にプレゼンしたものがいつの間にかしれっと使われているのは日常茶飯事です。

 Amazonなどは販売数データを持っているので、売れ筋商品をそのままマネしてAmazonブランドとして安く売ってしまいます。