特許の出願で
一番大事なのは「スピード」

 これらの書類は弁理士に頼んで作ってもらうことをオススメします(僕に連絡してくれてもいいです)。特許の作成と提出のプロが弁理士です。

 特許の出願で一番大事なことは「スピード」です。日本を始め多くの国は「先願主義」を採用しています(アメリカは先発明主義)。これはどういうことかというと、ほぼ同時に2人の人がたまたま同じ発明をした場合、先に特許出願をした人が、その特許を受ける権利をもらえる、ということです。

 一方、先に発明した人が権利をもらえるというのが先発明主義ですが、先に発明したことを証明するのは難しいので、多くの国で先願主義が採用されているわけです。

 ですから、先に発明したのに、出願するのが後になってしまって、特許を取れなかった、という場合もあり得ます。思いついたらなるべく早く特許出願することが肝心なのです。

 ただ、特許の書類には膨大な文章と図面を用意しないといけないので、弁理士でも作成に1カ月ほどかかります。

 弁理士に特許出願を依頼すると、30~60万円ぐらいはかかるので、どうしてもお金がないという場合は自分で書類を作成して出願することもできます。弁護士をつけずに訴訟をするようなものですので、オススメしませんが、その場合は、先に調べて出てきた他社の特許を最大限に研究してマネしましょう。

 僕も、弁理士の勉強を始める前、スケートボードに関する発明をし、お金がないので自分で特許出願したのですが、取れませんでした。それがキッカケで弁理士を目指すことになったので、それはそれでいいのですが……。

スケートボードの出願の図面 特願 2002-230857同書より転載 拡大画像表示