なぜ、米中と日本の株価の伸びに、これほど差が開いてしまったのだろうか。
下のグラフを見てほしい。「現金・預金」の割合は、日本が51.0%もあるのに対して、米国は11.5%。一方、「投資信託」と「株式等」を合わせた割合は、日本が18.2%、米国は54.6%と3倍もの開きがある。S&P500の大きな上昇には株式市場へのリスク資金の供給力の差が挙げられる。
株高で現在、上場企業の時価総額の合計は1088兆円(25年8月末)にまで拡大している。一方で、家計の金融資産は、24年12月末で2179兆円もあり、その半分が預貯金で保有されている。“ニッポン株式会社”(国内の上場企業全体)の時価総額よりも個人の財布の方が大きいという、いびつな構造になっているのだ。
ウィルズでは、「プレミアム優待倶楽部」というサイトを運営している。機能を端的に言うなら、「株主優待の交換サイト」だが、より本質的には、個人の金融資産のうち眠っている預貯金を株式市場に流入し、日本経済を活性化させる狙いがある。
「失われた30年」という聞き飽きたフレーズを返上し、日経平均株価が8万円という水準に到達することは、決して夢物語ではないと思っている。個人投資家がもっと活躍するきっかけづくりを、株主優待という文脈で実現していきたい。
※本稿は特定の商品の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。
