「もっと早く知りたかった!」なぜ国語の心情問題は“3つのサイン”に注目するだけでスラスラ解けるのか?
【高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格!】――しかも、首席合格とわずか3点差のほぼトップ合格!『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)の著者は、中学3年生のときに「東大合格」を宣言。高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格を目指したけれど……全国模試は「偏差値45」。そこで、徹底的に「国語」鍛えるという“大逆転の勉強法”を編み出す。勉強の大半を「読書に費やす」という常識外れの戦略で、全科目の成績が軒並みアップ! すべての科目は結局、国語の力がモノをいうことがわかった。コスパとタイパを徹底し、四コマ漫画や恋愛ゲームで楽しみながら学力を高める方法から勉強への合理的なモチベーションの高め方までを徹底指南。超★実践的な成績アップ法を初公開する。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

国語ができる子とできない子の決定的な差…「きっかけ」を探すだけのスゴい読解術Photo: Adobe Stock

物語に隠された「感情のスイッチ」を見つけよ

国語の入試問題では、物語文に「このとき彼(彼女)はどう思ったのか」といった問題が多く見られます。これを「心情問題」といいます。

心情問題が不得意な生徒に僕がアドバイスしているのは、物語文に必ず現れる「きっかけ」に注目すること。

「なんとなく」読みからの脱却
「時間」の流れこそが最大のヒント

物語文の最大の特徴は、説明文と異なり、「時間軸」に沿って展開されているということにあります。だからこそ、感情の変化のタイミングを見定めることがキーポイントになってきます。

問題文を読んでも、内容が頭に入ってこないというタイプは、この「きっかけ」に気づかずに漫然と読んでいるケースが大半だと思います。

「きっかけ」を見つける3つのサイン

では、その重要な「きっかけ」をどうやって見つければよいのでしょうか。僕は、本文中に必ず現れる3つのサインに注目するように言っています。

1つ目は「情景描写の変化」です。それまで晴れていた空が急に曇ったり、風が強く吹き始めたりといった天候の変化は、登場人物の心の動きと連動していることが非常に多いのです。

2つ目は「登場人物の行動やセリフ」。特に、それまでの流れとは異なる予想外の行動や、誰かからかけられた一言が、感情を大きく揺さぶる引き金になります。

3つ目は「いつもと違う出来事」の発生です。日常の繰り返しが描かれていた中に、非日常的な事件が起きるとき、そこに心情変化の大きなヒントが隠されています。

「きっかけ」の前と後を比較する

これらのサインを見つけたら、次はその出来事の前後で登場人物の様子がどう変わったかを比べてみてください。「うつむいていた顔を上げた」「黙り込んでいたのが、急に口を開いた」など、変化した部分にこそ、設問で問われている「心情」が隠されています。

この「ビフォーアフター」を意識するだけで、解答の根拠が驚くほど明確になります。

「きっかけ」探しが最強の武器になる理由

この「きっかけ」を探す読み方は、単なる受験テクニックではありません。物語の構造を的確に捉え、登場人物の心の機微に寄り添うための、いわば読解の「型」です。

この型が身につけば、どんな物語文にも対応できる応用力が養われます。漫然と読むのではなく、常に「何かが動く瞬間」を探す意識を持つこと。それこそが、心情問題を得点源に変える最強の武器になるのです。

※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。