では、どうすれば運はよくなるのか?

他責はもちろん、過度な自責も運を遠ざけます。では、どうすればよいのでしょうか?

根本的な問題は、他人であれ自分であれ「責める」という行為そのものにあります。大切なのは、以下のステップを踏むことです。

まず他責をやめる
他人のせいにするのは論外です。そこからは何も生まれません。

「自責」を「分析」にかえる
自責に陥りがちな人は、少しやり方を変えるだけで運がよくなります。「自分に問題があるかもしれない」と考えるところまではいいのですが、そこで感情的に自分を「責める」のではありません。「何が悪かったのだろうか」と、自分という人間そのものではなく、具体的な「問題点」を客観的に洗い出すのです。

変えられるものを変える
問題点を分析したら、その中で「自分に変えられるもの」を見つけ、行動に移します。ただそれだけです。

認知の歪みは修正できる

自分の考え方が正しいかどうかは、カウンセリングなどで専門家と洗い出す方法もあります。しかし、自分で問題点を考えて試行錯誤を繰り返すことでも、いずれ「これをやればうまくいく」という正解にたどり着くことができます。

うまくいった方法が見つかれば、それが自分にとっての正しいやり方だと自然に分かります。そうすれば、カウンセリングを受けなくても、自分自身で認知の歪みを修正していくことが可能なのです。

まとめ:自分も他人も「責めない」思考が幸運を呼ぶ

運をよくするためには、他人を責めるのでもなく、自分を責めるのでもない、という姿勢が重要です。

目の前の問題を客観的に考え、自分に変えられることを色々と試してみる。そして、うまくいった方法を採用していく。これを繰り返せば、まるでゲームをクリアしていくように楽しくなり、物事がうまく回り始め、結果的に運もよくなっていきます。

「他責」と「自責」――もし心当たりがある方は、今日から少しずつやめてみてはいかがでしょうか。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。