脳を休ませる超簡単な方法とは写真はイメージです Photo:PIXTA

疲れていても、気合で出勤。ベッドに入っても、やり残した仕事が頭の中でぐるぐる回る。頑張りすぎるうち、知らぬ間に疲労が蓄積し、思考も判断も鈍っていく。そんなとき、脳を休ませる超簡単な方法がある。50万人以上の患者を診てきた脳神経外科医が、道具も場所も選ばないその方法を紹介する。※本稿は、菅原道仁『働きすぎで休むのが下手な人のための 休息する技術』(アスコム)の一部を抜粋・編集したものです。

休みたい自分に鞭を打って
仕事を頑張りがちな日本人

 日本人はとにかくまじめで、無理をしてしまう人が多いです。疲れていると感じていたとしても、休息以外のことを優先してしまいがちな傾向にあります。

 例えば、高熱があったり、咳が止まらなかったりしたら、会社を休むことはいとわないでしょう。通常のパフォーマンスを発揮できないことは明白ですし、職場の誰かに病気をうつしてしまう可能性もあるからです。

 しかし、疲労を理由に会社を休む人はほとんどいません。

「我慢をすればなんとかなる」
「職場(の同僚)から『それはあり得ない』と思われてしまう」
「その程度で休むのは責任感がなさすぎる」

 そういう思いが、疲労によるつらさを打ち消してしまいます。

 そして、いざ仕事に打ち込むと、そちらに神経が集中して、一時的に疲労を感じなくなるでしょう。この、何かをすることによって疲労感を覆い隠す行為を、「マスキング」といいます。

 一生に一度しか経験できないことや、めったに巡ってこないチャンスが目の前にある場合は、マスキングで疲労をごまかすのも致し方ないかもしれませんが、そうでないときはマスキングによる急場しのぎはできるだけやめましょう。