“冷やす”だけで効果UP?
さつまいもの3つの健康成分
血糖変動の抑制に役立つ可能性があり、糖化による加齢関連の指標に好影響を示す報告もあるのがさつまいもです。甘くて満足感がありながら、血糖コントロールとアンチエイジングに寄与し得る栄養素を兼ね備えています。
1. 血糖値を緩やかにする「食物繊維」
さつまいもは、品種や調理によっては中〜低GIの例が多い食品です(※18)。食物繊維は糖の吸収を緩やかにし、血糖上昇を抑えやすくします(※19)。脂質は比較的少なく、食物繊維により満足感を得やすいとされ、体重管理に寄与する可能性があります(※19)。
2. 「酸化」と戦う抗酸化ビタミン
老化の原因は糖化だけではなく、酸化ストレスも主要な要因の一つです(※20)。さつまいもには、ビタミンC、β-カロテン、ビタミンEといった抗酸化ビタミンが揃っています。調理法によってはビタミンCの損失を比較的抑えられます(蒸し・電子レンジ等)(※21)。また、紫系品種の皮にはポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれ、糖化と酸化という経路の双方に対して作用が示唆されています(※22)。AGEs生成に関与する経路の抑制に寄与し得る栄養素を含みます(※22)。
3. “冷やす”ことで増えやすいレジスタントスターチ
さつまいもを加熱後に冷やすと、レジスタントスターチ(消化されにくいデンプン)が増えやすいとされます(※23)。これは食物繊維と似た働きを持ち、血糖上昇をさらに抑える方向に働くことが報告され、腸内で善玉菌のエサとなって発酵(酪酸産生など)に寄与する可能性があります(※23)。皮膚や免疫に関連する指標への好影響が報告されることもあります(※23)。