「~というもの」も同じように使われます。字数を気にしない、ゆったりした文章を書くときはこれでもいいでしょう。しかし、簡潔な引き締まった文章にするときは、削る対象になります。

 人間は一筋縄では理解できない。

「~すること」というのも削れる場合がある表現です。

 子どもたちは、駆けっこをすることが大好きだ。

 イチロー選手は盗塁をすることが上手だ。
 子どもたちは、駆けっこが大好きだ。

 イチロー選手は盗塁が上手だ。

「~こと」は単独でもよく登場します。

 若者はスマホを扱うことに慣れている。

 温泉にゆったりつかることは疲労の回復にいい。

 つい使ってしまいそうな表現です。推敲するときは、削ぎ落としたいものです。

 若者はスマホの扱いに慣れている。

 温泉にゆったりつかると疲労の回復にいい。

 こうして表現を工夫することで、文章は簡単で明瞭になっていきます。