いらない言葉を削ることは、文章を簡潔にするうえで、いちばん大切です。
まず接続詞が曲者です。順接の接続詞「だから」「そして」「それで」「それから」「また」などの多くは削れます。一方、逆接の接続詞「しかし」「だが」などは削れない場合が多いです。
私はその日、沖縄に旅行に行く予定だった。だから、前日は早く寝た。しかし、当日は天候が悪く、飛行機が欠航してしまった。それで、急遽、計画を変更し、近場の観光地に行くことにした。そして、その観光地では、美しい景色や歴史的な建物を見たり、現地の食べ物を味わったりして、楽しい時間を過ごした。それから、夜はホテルでくつろぎながら、旅の思い出を振り返った。
太字にした接続詞を全部抜いてしまっても、何の問題もありません。一方、「しかし」は必要です。
西欧系の言語と違って、日本語は主語がなくても成立する言語です。特に同じ主語が続く場合は、最初の主語以外の多くは削れるもの。しかも削ったほうが、簡潔な印象になります。
私は今朝、私の犬を連れて散歩に行きました。私たちが公園を散歩している間に、私は美しい花を見つけました。私はその花を摘んで、私の髪に飾りました。そして私たちは家に戻って、私は朝食をつくりました。私はいつものようにトーストを焼き、私のお気に入りのジャムを塗って食べました。私はその後、シャワーを浴びて、私の仕事に向かいました。私は今日も一生懸命働くつもりです。
主語は全部「私」なので、すべて削ってかまいません。
ついつい使ってしまう
「~こと」に要注意
「~ということ」にも気をつけましょう。多くの場合は削ったり、より短く言い替えたりできます。
今日の会議が延期されたということに気がつきませんでした。
ちょっともって回った言い方ですね。
今日の会議の延期に気づきませんでした。
これで十分だし、ずいぶん短くなりました。
人間というものは一筋縄では理解できないものだ。







