ホワイトボードの前でプレゼンするビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

文章が苦手だから、いい企画書やプレゼン資料が作れないと思っていないだろうか?実は名プレゼンターのスティーブ・ジョブズのように、文章力に頼らない伝え方がある。いろいろな場面で使えるその手法を、元新聞記者が解説する。※本稿は、真田正明『200字からの伝わる文章料理法―朝日新聞記者のうまい文章術』(さくら舎)の一部を抜粋・編集したものです。

人間が一度に覚えられる
ちょうどいい数は「3」

「世界三大がっかり名所」というのをご存じでしょうか。有名だけど、実際に行ってみてみると「なーんだ。二度は来ないだろうな」という感想を持ってしまうところです。

 ベルギー・ブリュッセルの小便小僧、デンマーク・コペンハーゲンの人魚姫の像、シンガポールのマーライオン像といわれています。

「がっかり」だけでなく「世界三大」はいくらでもあります。

「世界三大料理」は、フランス料理、中華料理、トルコ料理。「世界三大珍味」はトリュフ、キャビア、フォアグラ。「世界三大美女」はクレオパトラ、楊貴妃、小野小町。「世界三大発明」は活版印刷、火薬、羅針盤。

「世界」だけではありません。「日本三名園」は茨城県の偕楽園、石川県の兼六園、岡山県の後楽園。

「日本三名泉」は、兵庫県の有馬温泉、群馬県の草津温泉、岐阜県の下呂温泉。

 菅原道真をまつる天満宮は日本各地にありますが、「三大天神」となると、ちょっともめそうです。太宰府天満宮と北野天満宮は当確ですが、ほかには大阪天満宮、東京の亀戸天神社、神奈川の荏柄天神社などなど手を挙げそうな天神さまがたくさんあります。