2024年2月期決算では、対前年比3倍増の大幅増益を記録し、売上高15.7%増、営業利益9億円増と好調に推移している。この数字は、まいばすけっとのビジネスモデルが確実に市場で受け入れられていることを示している。

 2024年の売上高は約2903億円。イオングループ内では、ミニストップ(売上高2830億円、店舗数約2000店)とほぼ同じ売り上げ規模である。

まいばすけっとの全店売上高推移(2015~2024年)同社サイトより引用まいばすけっとの全店売上高推移(2015~2024年)。売上規模はミニストップとほぼ同じ(まいばすけっと公式サイトより引用

コンビニに似ているが、24時間営業はしない

 店舗名称は、「まいばすけっと+地名+丁目店」が多い。駅の近くにある店舗は、「+駅名+駅前店」となり、複数店舗があるときは「+駅北店」など、方角を入れて区別している。地域住民にとって、わかりやすく親しみやすい命名である。

店舗名の入ったプレート店舗名の入ったプレート(筆者撮影)

 出店に関しては、撤退したコンビニや小型スーパーの店舗跡に居抜き出店を行い、初期投資を抑えている。売場面積はコンビニ同様、150平方メートル前後。営業時間は店舗により異なるが、7時~8時開店、23時閉店の店舗が多く、コンビニのような24時間営業は行っていない。深夜営業を避けることで、人件費や光熱費を削減しているのである。

 一定エリアに集中出店するドミナント出店と、ローコスト運営を徹底している。商品構成も工夫されており、刺身盛り合わせのような商品はなく、長期保存が可能なサーモンパック詰め、ドリップが出にくいタコのぶつ切りなどを揃えている。精肉類も100g程度のパックからで個食対応をしており、単身者や少人数世帯のニーズに応える。

 さらには、プライベートブランドであるイオン・TOPVALU(トップバリュ)商品を30%取り揃えている。現在では、一部で50%の店舗も存在する(参照記事)。テストマーケティングとして、実績比較を行い、今後の展開に生かすのであろう。