一方、まいばすけっとでは、イオングループ下の自動発注システムを採用しており、全店舗を通じて収益に貢献すれば問題はない。個店の在庫リスクを本部が負うことで、効率的な運営を実現しているのである。
まいばすけっと、今後の課題と展望
その一方、コンビニ等が出店する好立地はすでに確保されており、L字型や台形、細長い長方形型など、従来は出店が避けられていた店舗も存在する。また、都心など駅前店舗では、高額な賃貸料が避けられない地域もある。
基本はアルバイト・スタッフの2名体制で運営している。そのスタッフに聞いたところ、本部からの店長は2店舗など複数店舗の掛け持ちで、各店舗には1時間程度しかいないようだ。品出し時にスタッフを増員する店舗もある。また、大型店ではトラック配送時に、5名程度の紺ジャンパーを着たスタッフが品出しを手伝い、電車で移動して次の店舗に向かう光景も見たことがある。効率的ではあるが、人手不足の時代にこの体制を維持できるかは注目点である。
商品を保管するバックヤードはコンビニほど大きく取らず、弁当や精肉類が夜9時以降は売り切れてしまう店舗もあるのが、今後の課題となるであろう。在庫を抑えることでロスを減らす戦略だが、顧客の機会損失にもつながりかねない。
夜間でも見やすいネオンサインとイオンの看板(筆者撮影)
買い物客が好むコスパやタイパを実感できるまいばすけっと。地域住民の「冷蔵庫代わり=まいばすけっと」となれば、自分のココパ(心のパフォーマンスとなる満足度)を高く実現できることになる。当面、まいばすけっと出店攻勢と快進撃は、止まらないのではないだろうか。







