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仕事や人間関係でうまくいかないとき、「あの人が悪い」「環境が悪い」と考がちだ。この「他責思考」は誰もが持っているが、過剰になると周囲との関係性を悪化させてしまう。無意識に行われる思考だから、ピンポイントで指摘しづらく、本人も気づきにくいのが特徴だ。「他責グセ」が定着する背景にある、2つの心理メカニズムを、カウンセラーの小日向るり子氏が解説する。※本稿は、小日向るり子『何でもまわりのせいにする人たち』(フォレスト出版)の一部を抜粋・編集したものです。
クセになる他責思考を
引き起こすメカニズム
他責思考は誰もが持っています。
問題は、他責思考が過剰に強くなっていないかどうか。他責思考が強いと、まわりの人を困らせたり、迷惑をかけることになります。
では、他責思考が強い人、いわゆる「他責グセ」の人の心の中では、どのようなことが起こっているのでしょうか。
他責思考を引き起こすメカニズムについて詳しく解説したいと思います。
他責思考がクセになってしまう要因は、いくつか挙げられます。
◎神経質、大雑把など、生まれつき備わっている「気質的な要因」。
◎住んでいる場所、周囲にいる人たちの性格、交流関係などの「文化的な環境」。
◎親や教師など周囲の人から受けた「教育」。
このように、いくつもの要因があり、さらにそれらが複雑に絡み合って他責思考が強くなり、それが続くとクセとして定着していきます。







