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前回に続き、入試前の追い込み期に親子の信頼関係を壊さないため気をつけておきたいことを解説します。子どもが耳を傾けてくれる上手な叱り方とは。実際に受けた相談事例をもとに、親子関係を円満に保つヒントをお伝えします。(国語専門塾の中学受験PREX代表、教育コンサルタント・学習アドバイザー 渋田隆之)
感情に任せて叱ってはいけない
納得の理由
Q1
上手な叱り方はどういうものですか?
A1
感情に任せて叱らないというのは大原則です。カッとした時は、しばらく時間をおいて子どもに接しましょう(6秒、間をおけばよいという説もあります)。
感情に任せて叱ると、子どもは怒られていることしか認識しません。内容までをしっかり受け取れないのです。
子どもに言いたいことを確実に伝えるためにも、機嫌がいいときにはスルーしているのに、機嫌が悪いときは「なぜ、部屋の片付けをしないの!」などと子どもを叱る、といったことがないようにしたいものです。
親が気分によってコロコロと振る舞いを変えている(正確には、変えているように感じられる)と、親の顔色ばかりを気にするような子になってしまいます。
逆にドンドンやっていただきたいのは、「感情を込めて」褒めたり喜んだりすることです。多少、大げさでも構いません。
ほとんどの子どもは、親のうれしそうな顔を見たいものです。褒めたら油断するだろう、などと思う気持ちは必要ありません。
褒めたら油断するだろうという考えでは、子どもをコントロールしようという気持ちが強すぎて、親子関係は受験終了まで円滑にいかないものです。







