Cさんはすぐにやめたそうですが、「Hoer auf, du Idiot! Das ist zu laut!」(やめろ、アホ!うるさい!)などと激怒されてしまい、「怖かった……」と今思い返しても苦笑いします。
ドイツでは日曜日は法律で定められた「休息時間(Ruhezeit)」なので、騒音を出す行為は禁止です。大多数の州で、大きな音を出してはいけないルールが定められています。
日曜日は、友人や家族とゆったり過ごす日――これは、ドイツ人の価値観で徹底されています。多くの人が日曜は朝8時以降に起床して、終日のんびりします。家族や友人とコーヒーを飲んだり、フリーマーケットや公園へ散歩に行ったり。スポーツなどの趣味や、自己啓発に充てる人もいます。ショッピングはできませんし、平日の延長で過ごすことは制度的に不可能なのです。
日本人が労働生産性を上げる
カギは「全てをオフ」にすること
このデジタル時代には、仕事から完全に離れることがますます難しくなっています。しかしドイツ人は休むことが法律で定められているため、日曜は仕事から一時逃れて、余暇を楽しむことができます。心理的にも物理的にもきちんと距離を取ることで、本当の意味での休息を取れるのです。
一方、日本人はどうでしょうか?日本は24時間365日コンビニがオープンしていて、その他の商店や飲食店も長時間営業しています。人々は勤労で、スマホを片時も手放さず、いつでも仕事の連絡が取れる状態にあるように見えます。休日も、本当の意味での休息を取っている人は多くないように見えます。
休日は完全にスイッチをオフにすること、それを仕組みとして国が定めること。こうした休息のシステムがあってこそ、労働生産性が向上するのではないでしょうか。








