急性期を脱すると、徐々に痛みが軽くなる「慢性期」に入ります。普通に日常生活が送れるようになりますが、肩の動きはすぐには戻りません。痛みのない範囲で、腕をゆっくり伸ばしたり回したりする体操を行うとよいでしょう。

 痛みがほぼなくなれば「回復期」です。腕を適度に動かしながら、徐々に肩の可動域を回復させましょう。

肩こりが悪化すると
「頸椎症」になってしまう

 肩こりは、ほとんどの人が経験する身近な症状であるために、軽視されがちです。しかし、肩こりが慢性化して悪化していくと、首の痛みが我慢できないほどひどくなってくることがあります。それは「頸椎症」という病気の第一歩です。

 頸椎とは、脊椎(背骨)のうち、首の部分に連なる7個の骨のこと。この部分の不調が原因で、痛みやしびれなどの症状が現れる病気が頸椎症です。シニアに多い疾患ですが、30代から症状が現れるケースも少なくありません。

 頸椎症は、加齢、生活習慣、姿勢の悪さなどが原因となり、筋肉のこわばりからはじまります。ひどくなると、骨や軟骨が変形して、それが神経の圧迫を招くことで、痛みやしびれが出るのです。

 肩こりは、そのごく初期の段階ともいえます。「たかが肩こり」と放置しておくと、重症の頸椎症になる可能性があるため、軽いうちに解消しておくことが大切です。

「いつも肩や首がこっている」、「首を動かすと痛い」、「首が突っ張る感じがする」、「首を回すとボキボキと音がする」という自覚症状のある人は要注意です。

 自覚症状がない人でも、首の筋肉にこわばりが生じている可能性があります。こわばりが生じているかどうかを確認するためには、首を左右にまわせるかどうかをチェックするといいでしょう。

 やり方は、鏡を背にして立ち、上半身を動かさずに、首だけを鏡のほうに向けてまわします。めいっぱい首をまわしたら、鏡に自分の顔がどのように映るか確認します。反対側も同じように試してみてください。