「ノイズが気にならない環境」をつくろう

――感情自体は悪くない訳ですね。それは結構救われる気がします。

びーやま:ネガティブな気持ちは抑え込むのがむずかしいですから、我慢しなくていいと個人的には思います。その意味では家族などに、「指定校が羨ましくて」みたいな相談もときにはしていいのではないでしょうか。

 ただ、だからといって推薦組を攻撃するのはナンセンスです。これだけはあってはいけません。推薦組もルールに則り進路を決めた訳ですから、それを侵害していい理由はどこにもありません。同時に、高校生活を楽しむ権利は誰にでもありますから、攻撃するのだけは控えましょう。

 とはいえ、なんとなく浮かれた雰囲気が気になるということもあるでしょうから、そんなときは環境を変えて自分のことに専念しましょう。

 たとえば、教室ではなく図書室で勉強してみたり、放課後もなるべく早く学校を出て勉強場所を確保したりして、自分の目にノイズが入ってこない環境をつくってみましょう。

 最近だと、有料ですが各予備校が自習室を貸し出すサービスなんかもはじめているので、そういったものを利用するのもいいかもしれません。いずれにしても大事なことは「自分のことに集中できる環境」を整えることです。

――大人の仕事の仕方と同じですね。

びーやま:言われてみればそうかもしれないですね。その意味では大人になる練習とも言えるのかもしれません。

 しかも今の時代はSNSなどもあって、とにかくノイズが多いですから、環境をどこまで整えられるかは、受験生の大きなテーマだと思います。

 僕も浪人生のときに、それまでの勉強環境をガラッと変えて、朝早起きをしてわざわざ電車に乗り、予備校の自習室で勉強するという習慣をつけてから、まわりのことが気にならずに成績が伸びた経験があります。もちろん、合う合わないはあると思いますが、「自分のことに専念できるようにする」というのは、大事なことなのかなと。

 今は苦しい時期だと思いますが、ここが頑張りどころでもあるので、受験本番まで悔いのないよう踏ん張ってほしいと思います。

――本日はありがとうございました。

※1:本記事ではびーやま氏、もしくは編集部宛に届いた悩みを扱っております。
びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。