勉強の遅れは
どうしたらいいか
不登校の子どもの不安の種のひとつが勉強です。どの子どもだって、本当は勉強が大切であることはわかっていますし、勉強をしないと高校進学など将来に悪影響があることもわかっています。
でもいざ再登校・教室復帰を果たしたとしても、勉強をしていないと、授業がまったく理解できません。理解のできない授業を延々と聞かされているのは苦痛しかありませんし、勉強ができないとクラスメイトからバカにされるかもしれません。
とはいえ、勉強の不安をあおれば不登校の子どもが学校に行って授業を受けられるようになるかというと、そういうわけにはいきません。勉強が大切なのはわかっていても、学校に行けない、授業を受けられないから苦しいのです。
ただこれは不登校に限った話ではなく、学校に行っている子どもでも、勉強の問題を抱えている場合はよくあります。今の学年以前の学習内容が身についていない、思ったようにテストで点数が取れない、宿題が間に合わないなど、勉強にまつわる問題はさまざまです。これらの問題が後々に不登校につながる可能性もあるでしょう。
ですが、この問題は、学校の授業や出される課題や宿題のほとんどが、個人の能力や特性、学習の習熟状況などを無視して、全員に同じものが出されていることに起因しています。勉強が得意な子どもも苦手な子どもも、同じ時間に同じ教室で授業を受けさせられます(最近は、習熟度別のクラスが設定されているところもありますが)。
このような場合、勉強が苦手な子どもに合わせれば、勉強が得意な子どもは退屈しますし、勉強が得意な子どもに合わせれば、苦手な子どもはついていけません。ちょうど中間のレベルにできればいいですが、そう簡単ではありません。
今や「勉強は学校でするもの」
とは言えない時代に
授業の方法についても、近年は調べ学習やグループワークなどが活用されていますが、このような学習方法が苦手な子どももいます。学習する環境として、学校は必ずしもベストではないのです。







