「学校は勉強をする場」
その認識を改めてみる
不登校になるということは、この「みんな同じ勉強を強いる学校」という学習環境から離れられるということです。であるならば、いっそ勉強も学校以外のところで行えばよいという考え方が広まっています。
塾や家庭教師は以前からも活用されており、現在はオンラインの学習環境も整ってきたので、家に来てもらわなくても家庭教師に勉強を教えてもらうことができます。親や家族が子どもに寄り添って学習を行っていくホームエデュケーション(ホームスクーリング)も少しずつ広まっており、ホームエデュケーションを支援したり情報提供したりしてくれる団体も増えてきました。
『不登校のあの子に起きていること』(髙坂康雅 ちくまプリマー新書、筑摩書房)
YouTubeなどで探せば、授業や実験をしている動画をみることができるでしょう。動画には字幕や効果音など、子どもの興味を引き、理解を深めるようなさまざまな工夫がされていますし、繰り返しみることができます。
疑問や知りたいことなどがある時は、ChatGPTのような生成AIに尋ねてみれば、答えてくれたり、参考になるサイトなどを紹介してくれたりします(常に正しいものを答えてくれるわけではないので要注意です)。
このような家庭での学習は、子どものペースでできます。学校では1コマ45分や50分ですが、子どもに合わせて30分などで区切ることもできます。
もちろん前の学年の勉強のやり直しもできます。周りと比較されることもなく、わからないからといってバカにされることもありません。文部科学省も一定の条件のもと、不登校の子どもが学校外で行った学習を学校の成績に反映することを求める通知を出しています。
もはや勉強は学校でするものとは言えなくなってきているのです。







