赤字続くヤマトHD、中計の目標を大幅下方修正「営業利益は当初想定の半分以下」になったワケ写真:ヤマト運輸HPより

宅配最大手・ヤマト運輸グループの業績が振るわない。2026年3月期第2四半期決算は、営業・経常・最終損益とも全て赤字に沈んだ。それでもCFOが「通期での黒字化」に自信を見せるのはなぜか。加えて27年3月期を最終年度とする中期経営計画の数値目標を大幅に下方修正した。2兆~2兆4000億円としていた売上高を1兆9400億円に、1200~1600億円としていた営業利益を600億円に引き下げた。CFOが語る収益改善への道筋とは。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です

ヤマトHD/26年3月期2Q
売上高7.9%増も赤字は継続

 ヤマトホールディングス(本社・東京都中央区、長尾裕社長)の2026年3月期第2四半期決算は、売上高が9067億7400万円(前年同期比7.9%増)、営業損失は37億8200万円(前年同期は150億100万円の損失)、経常損失は37億4700万円(同136億5200万円の損失)、純損失は48億8700万円(同111億7400万円の損失)だった。

 売上高は、宅急便の取扱数量の拡大や大口法人顧客へのプライシング適正化、ナカノ商会の連結化に伴うコントラクト・ロジスティクス(CL)事業の拡大などが奏功して増収を達成。利益面では赤字が継続したものの、プライシング適正化や輸送を中心としたオペレーティングコストの削減が進んだことで、赤字幅は大幅に縮小した。

図表:ヤマトHD2026年3月期2Qの営業利益増減要因
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