ウクライナ戦争取材を7回にわたって重ねてきた、ジャーナリストの横田徹氏。偶然にも、娘が通っている保育園にウクライナ避難民の子どもが入園してきた。インタビューしてみると、その家族の体験は壮絶なものだった。波瀾万丈で苦労の連続だったウクライナ人女性が、日本で見つけた幸せの形とは。※本稿は、戦場ジャーナリストの横田 徹『戦場で笑う――砲声響くウクライナで兵士は寿司をほおばり、老婆たちは談笑する』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。
娘が通っている保育園に
ウクライナ避難民が入園
横田徹氏が取材したウクライナ人のユリアと、娘のアリサ、息子のレオ(著者撮影)
「ウクライナで戦争をしてるんだよね?ロシアとウクライナのどっちが悪いの?」
当時、保育園に通っていた5歳の娘から突然、そんなことを言われた私は言葉に詰まった。
娘の話では、同じクラスにウクライナから避難してきたアリサという女の子が入ってきたのだという。娘にまでウクライナ戦争との関わりが生じるとは……。
娘を保育園に迎えに行ったある日、アリサの母親のユリアと話す機会があった。娘のクラスメイトの親が、仕事でウクライナの戦場に行っていることにユリアは驚いていた。
この時、親子はウクライナから日本に来て、まだ半年ほどだった。娘から話を聞いてからというもの、日本語が話せないアリサを私も心配していたが、優しい保育士たちに見守られ、友達もできて楽しく過ごしていると知り安堵した。
2022年以降、日本政府は人道的支援としてウクライナ避難民を受け入れ、25年5月末現在2787人が生活している(出入国在留管理庁ウェブサイトより)。どのような想いで暮らしているのだろうか。私は、1年ぶりに親子に会って詳しく話を聞いた。卒園後、娘はアリサとは別の小学校に行くことになり、暫く会う機会がなくなっていたのだった。







