
「英語1カ月ですべて覚えます」→秒殺で「インポッシブル」
松野家でもまた、ビアから琵琶と枇杷の話に。えーまたそこに戻るのかーと、びっくりさせるふじきみつ彦の世界。
トキはフミ(池脇千鶴)が内職で描いた美人画を見て、何かを思いつく。それは言葉が通じない分、絵で会話することだった。
トキの問題はヒアリングだけでなく、そもそも英語の語彙力がない。だから筆談もできない。
「ビア」が何か絵に書いてほしいとヘブンに頼むと、ヘブンはすらすらとビールを絵に描いた。絵心のある人なのだ。モデルの小泉八雲も絵を描いていて、それが残っている。抜群にうまいわけではないが、決してへたではない。味のある絵だ。
絵によって、ビアが飲み物だと伝わったものの、ヘブンは「英語ができる女中が欲しい」と錦織(吉沢亮)に言いだす。いちいち伝わらないとストレスがたまるのは無理はないだろう。
ヘブンが錦織に言っていることはわからないはずのトキだが、不穏な会話が成されていることに気づいたようで、錦織に「覚えます。英語1カ月ですべて覚えます」と宣言。
だが錦織は「インポッシブル」と否定。まずは仕事をひとつひとつちゃんとやって信用を積み重ねていくと言う。
それはそうで、錦織だってどれだけ時間をかけて、ここまで話せるようになったことであろうか。トキの言っていることは錦織に失礼だ。でも錦織は気分を害さないから良い人だと思う。
トキはビアを求めて「山橋薬舗」という店に向かう。意外と近くにあったそこには、見たことのない西洋の品がたくさん置いてあった。きれいな瓶がいっぱい並んでいて、「だし汁?」と思うトキ。それは香水瓶だった。
店主・山橋才路(柄本時生)が「こっちこっち」と冷えたビールのある場所に誘う。「やっと会えたねえ」とトキはビアを抱きしめる。
あやしげなお店の店主を演じている柄本時生は、11月13日に『ばけばけ』の共演がきっかけでさとうほなみ(なみ役)と結婚したと発表した。なみはヘブンに振られたけれど、演者さとうほなみはすてきな人と結婚したのだ。おめでたい。柄本時生とさとうほなみは個性派俳優として活躍している。
なみと山橋の共演シーンもあるのだろうか。同じ町の中で生きている役だから関わりがあってもおかしくはない。







