直感で考えると……?
問題文にある数字は「24」と「2」。
これがヒントということは、合わせた26円くらいがアイスの値段?
Aのお金はアイスの金額に24円足りなかったということは、2円。
Bは2円足りなかったということは、24円。
あれ、でもこれなら足して26円になるから、アイスは買えるはず。
では、アイスはそれより高い27円?
つまりAとBが持っているお金はそれぞれ3円と25円。
足したら28円なので、あれ? 27円のアイスは買える……。
と、直感で考えていくと意外と混乱します。
当てずっぽうで考えるのではなく、わかっている事実をもとに、1つずつ考えていきましょう。
Aが持っていた金額は?
Bが持っているお金では、アイスを買うには2円足りなかった。
そこで、2人が持っているお金を合わせてアイスを買おうとした。
でも、問題文にはこうあります。
“2人のお金を足してもまだアイスは買えなかった。”
Bはアイスを買うまであとたった2円足りていないだけでした。
ということは、Aが2円以上のお金を持っていれば、2人のお金を合わせればアイスを買えたはずです。
でも、買えなかった。
ということは、Aが持っていたお金は2円より少ない、1円であることが確定します。
アイスの値段は?
さて、問題文にはこうも書いてあります。
“Aが持っているお金だと、アイスを買うには24円足りない。”
Aが持っていたのは1円だと判明したので、つまりアイスの値段は25円です。
ちなみに、Bは23円持っていたことになりますね。
<正解>
25円
「思考」のまとめ
いやー、意外と立ち止まって考えないとわからない問題でしたね。
ちなみに厳密に言うと、Aの所持金が2円より少ないということは、Aが0円、Bが22円、アイスが24円というパターンでも成立します。
ですが今回は問題文に「それぞれお金を持って買いにいった」とあるため、その可能性は排除されています。
それにしてもA……手持ちが1円の状態でアイスを買いにいって、Bに23円払ってもらおうとしてたんか……。なかなかのチャレンジャーですね。
・それらしい情報が、かならずしもそのまま真実につながるとは限らない
・直感で考えていくことが、かえって遠回りになることもある
(本稿は、『もっと!! 頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』から抜粋した内容です。書籍では同様の「読むほどに賢くなる問題」を多数紹介しています)
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たとえば、こんな問題です。
Q:あなたが乗っているエレベーターで、1階から5階まで行くには5秒かかる。では、1階から25階まで行くには何秒かかる?
簡単に思えるかもしれませんが、答えは「25秒」ではありません。
Q:深さ30メートルの井戸に落ちてしまった。1時間で3メートル登れるが、その直後に2メートルずり落ちてしまう。何時間で脱出できる?
なんとなく「30時間かな?」と、直感に頼った人もいるかもしれませんが、答えは「30時間」ではありません。
Q:食パンを2枚並べて焼けるフライパンがある。パンの片面は30秒で焼き上がる。このフライパンで3枚の食パンを両面とも焼くには、最短で何秒が必要?
「2枚の両面を焼いてから3枚目を片面ずつ焼くから、2分?」と考えたくなってしまいますが、答えは「2分」ではありません。
直感で考えると、間違えてしまう。
いっけん、解くのは不可能に見える。
でも、ちゃんと考えると答えがわかる。
それが、論理的思考問題です。
そんな論理的思考問題を多数紹介した本書は、読むことでおのずと「地頭力」が高まる一冊です。解けなくても、解説を理解するだけで「頭のいい人の考え方」が身につきます。
一生モノの武器となる「ちゃんと考える力」が手に入る1冊です!!



第1章:論理的思考のある人だけが解ける問題
情報をたよりに事実を見抜けるか?――「かき消された声」
複雑な状況を整理して考えられるか?――「6匹の猫」
一部の情報をもとに「全体像」を描けるか?――「円卓の会議」
複雑な状況でも冷静に判断できるか?――「失われた搭乗券」
究極の論理的思考で難問を突破できるか?――「3人の神」 など、10問
第2章:批判思考のある人だけが解ける問題
直感を疑って考えられるか?――「アイスが買えない」
情報に隠された真実に気づけるか?――「距離を見破れ」
自分の感覚を疑って考えられるか?――「100人の忍者」
柔軟な思考で解決策に気づけるか?――「世界一周の挑戦」
不可能な状況を打破する可能性に気づけるか?――「カタツムリの作戦」 など、12問
第3章:水平思考のある人だけが解ける問題
「必勝法」をひらめけるか?――「場所とり合戦」
「着眼点」を変えて発想できるか?――「3色のカメレオン」
立ち止まらずに思考を進められるか?――「ナッツの重さ」
「本質」を見失わずに発想できるか?――「信用できない検査官」
ピンチを乗り越える究極の発想ができるか?――「川を渡るホース」 など、11問
第4章:俯瞰思考のある人だけが解ける問題
可能性を洗い出して真実を絞り込めるか?――「探偵と2つの質問」
考えられる選択肢の「その先」も俯瞰できるか?――「2カ国の機械」
事実と事実に隠されたつながりに気づけるか?――「同姓同名フライト」
事実を俯瞰して法則を見抜けるか?――「忘れられた1日」
複雑な可能性をシンプルにできるか?――「奇妙なスイッチ」 など、10問
第5章:多面的思考のある人だけが解ける問題
目のつけどころを変えて考えられるか?――「2人の背比べ」
事実のとらえ方を変えられるか?――「靴がなくなるパーティー」
視点を組み合わせて状況を把握できるか?――「100人の帽子」
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■著者プロフィール
野村裕之(のむら・ひろゆき)
都内上場企業のWebマーケター論理的思考問題を紹介する国内有数のブログ「明日は未来だ!」運営者。ブログの最高月間PVは70万超。解説のわかりやすさに定評があり、多くの企業、教育機関、テレビ局などから「ブログの内容を使わせてほしい」と連絡を受ける。29歳までフリーター生活をしていたが、同ブログがきっかけとなり広告代理店に入社。論理的思考問題で培った思考力を駆使してWebマーケティングを展開し、1日のWeb広告収入として当時は前例のなかった粗利1500万円を達成するなど活躍。3年間で個人利益1億円を上げた後、フリーランスとなり、企業のデジタル集客、市場分析、ターゲット設定、広告の制作や運用、セミナー主催など、マーケティング全般を支援する。2023年に現在の会社に入社。Webマーケティングに加えて新規事業開発にも携わりながら、成果を出している。著書に『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』がある。