中学生や高校生だと、少し先の方に見えている受験と、目の前の授業の予習や復習、定期考査などのための勉強を、どのように組み合わせたらいいのか、イメージがつきにくいということもありえます。

目標設定や計画を
大人も一緒に考えてみよう

 例えば、「夏休み中に、1学期の復習をする」といった場合、1学期で学んだ内容を目の前にして「こんなにたくさんあるなんて無理だ。どうしていいかわからない」と、その量に圧倒されて最初からめげてしまう子もいるでしょう。一方、「夏休みは○日間あるから、1日にこれくらいやれば大丈夫だ。何とかなりそうだ」と、1日ごとの目標に分解して取り掛かる子もいそうです。

 適当に気が向いた時に取り組んで、夏休みが終わる2、3日前になって「まだこんなに残っている。大変だ!」と、睡眠時間を削ってつじつまを合わせるタイプの子も多そうです。

「まんべんなく全部やるのは大変すぎるから、最初に問題集をざっとやって、後で間違ったところだけ重点的にやろう」という戦略を取る子もいるかもしれません。あるいは、全部ではなく、この分野とこの分野だけを復習しようと、やるべき要点を絞る子もいるでしょう。

 学校や塾では、勉強は教えてくれるかもしれませんが、なかなか「その子に合った」勉強の組み立て方、目標設定や計画の立て方までは教えてもらう機会は少ないように思います。

「1カ月後にある次の模試の範囲はここからここまでみたいだから、勉強すべき項目の中の○個ずつ焦点をあてて、数日単位で計画を立てよう。今日は、教科書のここまで読んでみようか」「試験まであと○日だから、今日は過去問を○問解いてそれを見直そうか」など、「まずはここまで」と、目に見える短期的な目標を立てて、それを達成するというやり方を手伝ってあげるとよいのではないでしょうか。

 または、「目標設定や計画の立て方を教えてやってほしい」と、塾や学校の先生に相談してもいいと思います。自分と子どもでは、性格や、勉強に取り組む姿勢も違うかもしれませんから、勉強を教えるプロに任せた方がうまくいく可能性もあります。