「オルカン」や「S&P500」は意外と値動きが激しい!
リスクを抑えながら運用したいなら「バランス型」が吉!
資産を見直す際は、投資している商品が“自分の目的にあっているかどうか”も確認しておきたい。繰り返しになるが、投資初心者がよくわからずに買いがちな人気の投資信託などが、万人向きとは限らないからだ。
頼藤さんは、NISAの「つみたて投資枠」(金融庁の基準を満たした投資信託の積立投資ができる枠)では、「値上がり益を取りたい」か「リスクを抑えたい」かの2つの目的別に考えて、投資信託選びをすること推奨する。
つみたて投資枠で買える投資信託の中では「オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の愛称)」のほか、S&P500などの海外の株価指数に投資するインデックス型が人気だが、総じて値動きは大きめ。「積極的にリスクを取って値上がり益を取る」という目的の人に向いている。
逆に、リスクを抑えて資産をコツコツ増やしたいなら、国内外の株式や債券などに均等に投資するバランス型の投資信託が選択肢に挙がる。1本で複数の資産に投資し、それぞれの資産比率が変わっても自動で調整(リバランス)されるため、手軽に分散投資できる。
「バランス型は海外株のインデックス型に比べて、債券も含むために値動きが緩やか。例えば、年金世帯などがリスクの低さを重視して運用したいなら、インデックス型よりバランス型を選びましょう」(頼藤さん)
一方、NISAの「成長投資枠」(つみたて投資枠より幅広い商品に投資できる枠)では、「積極的にリターンを狙いたい」か「定期的に収入が欲しい」かに分けて考えるのがおすすめ。頼藤さんによると、積極的にリターンを狙いたい人にはNASDAQ100指数に連動する投資信託や、個別株が選択肢になるという。
「値上がり益よりも配当などの定期収入が欲しいなら、高配当株やJリート、高分配を出す投資信託などを選びましょう。投資すれば、分配金や配当金を定期的に非課税で受け取れます。今は高配当株が人気なので、値上がり益も期待できます」(頼藤さん)
ただし、無理につみたて投資枠と成長投資枠の両方を使う必要はない。
「目的に合った投資先かを見直すのはもちろん、無理な投資をしていないかどうかも、あらためてチェックしておきましょう」(頼藤さん)








