高学歴な女性ほど晩婚と
子なしを望むのはある意味当然

 韓国の20~44歳の未婚の男女を対象に、女性の理想的な結婚年齢について尋ねた。

 男女ともに、高学歴であるほど女性の初婚年齢を高く回答する傾向があった。働いていて結婚していない女性回答者の場合、女性の理想的な結婚年齢はさらに高くなった。

「結婚しても子どもはいなくていいか」という設問には女性の60.9%、男性の47.4%が賛成している。結婚していない女性回答者の過半数は、出産に否定的な認識を見せた。学歴レベルや年齢による差も大きくない。

 35歳未満の結婚をしていない女性に、それまで結婚しなかった理由を尋ねたところ、「結婚する気がないから」(25%)という回答が最も多くの共感を集め、続いて「結婚より自分の仕事をがんばりたいから」(12.5%)、「結婚生活と仕事を同時にこなすのは大変で、社会活動に支障が生じるから」(11.7%)の順になった。

 2017年に、ある大学で福祉政策の講義をしたことがある。授業には80人あまりの学生が出席していた。少子化対策は必要か、福祉政策は女性のためになっているかが講義のテーマだった。

 男子学生4人と女子学生4人に、子どもは何人ほしいかと尋ねた。男子学生たちは、少なくとも2人はほしいという回答だった。年収が十分あれば、もっとたくさんほしいという意見もあった。

 反対に女子学生たちは、「結婚するつもりはない」「結婚はしても子どもは絶対に産まない」という答えだった。子どもを出産したり子育てしたりすれば、自分が犠牲になることは目に見えていると言う。

 自分の夢を諦め、わが子の入試競争にすべてを捧げていた母親の姿が、特に大きく影響しているようだった。母親たちの犠牲に感謝しつつも、「絶対に母親みたいな生き方はしない」と誓ったと口をそろえた。

「子どもなんて産みたくない」
現実を見据える大学生たち

 大学で講義をするたびに、私は困った立場に立たされた。たまに学生から、なぜ少子化が問題なのかと訊かれる。