また、酸化した油に多い過酸化脂質は、毛根の細胞を酸化ストレスにさらし、抜け毛の原因になることがわかっています。揚げ物を食べる時は、自宅で新しい油を使うのがベターです。オリーブオイルやキャノーラ油など酸化しにくい油を選びましょう。

老廃物の排出を妨げる
身近な食品

3 加工肉・インスタント食品

 ベーコン、ソーセージなどの加工肉、カップ麺などの加工食品には、リン酸塩や亜硝酸ナトリウムなどの食品添加物、さらに塩分が多く含まれています。これらは腎臓や肝臓の負担を高め、老廃物の排出を妨げるため、頭皮の血流や毛根の再生に悪影響を及ぼします。

 さらに、加工肉に多く含まれる飽和脂肪酸は皮脂を増やし、毛穴の詰まりや炎症を引き起こします。週に数回程度に控え、代わりに青魚や大豆製品など良質なタンパク質を取り入れることが大切です。

4 過度のアルコール

 適量の飲酒はリラックス効果をもたらしますが、過度の飲酒は栄養代謝を大きく乱します。アルコールを分解する際にはビタミンB群、特にビタミンB1・B6・葉酸などが大量に消費されます。これらの栄養素は毛母細胞の分裂やタンパク質合成に欠かせないため、不足すれば髪が細く、抜けやすくなります。

 また、アルコールは体を脱水状態にしやすく、頭皮の乾燥や血流不足を引き起こします。お酒を飲む際は、同時に水をしっかり取ること、そして翌日は意識してビタミン・ミネラルを補給することがポイントです。

5 極端なダイエットや偏食

「糖質制限ダイエット」「置き換え食ダイエット」など、栄養バランスを欠く食事は、髪の材料となるタンパク質・鉄・亜鉛の不足を招きます。髪の主成分ケラチンを合成するには、これらの栄養素が必須です。特に鉄不足は女性に多く、頭皮や毛根への酸素供給が不十分になり、抜け毛・細毛の原因となります。