就活のトレンドは目まぐるしく変化している

――なるほど。たしかに「学歴フィルター」というだけで、なんだか嫌悪感を感じてしまう人も多いかと思いますが、背景を考えれば仕方のないことなんですね。

びーやま:そういうことです。もちろん、筆記試験もありますが、それこそ高学歴学生の土俵ですから、おそらく大きな逆転は起こりづらいのかなと。

 この前提のうえで学歴フィルターは成り立っているわけですが、最近はそもそも学生が減ったことによって、企業側も待っているだけでは人が採ることができず、新卒採用をかなり早期化する動きが出ています。

 良し悪しはさておき、早いところだと大学1年生からインターンを募集して囲い込むみたいなケースも増えてきていますから、企業側が「学歴で見るよ」とは言いづらい環境だなと。

――かなり早期化していますね。

びーやま:そうですね。こういった動きに対して当然否定的な意見があるのも理解できますが、その分企業は学生一人ひとりをじっくり見ることができるようになったので、ポジティブな面もあると個人的には思います。

――そうなると学歴フィルターは弱まっているということでしょうか?

びーやま:基本はそうだと思います。ただ、結局はインターンの募集も学歴フィルターは存在しているみたいな話は学生からも聞いていて、まったく関係ないなんてことはないなと。

 印象としては、インターンなどの登場によって、学歴以外の要素も重視されるようになりましたが、結局は高学歴の学生もその制度を利用するので、ルールが一変したとまでは思いません。

 なので、就職の幅や可能性はより開かれているものの、これまでの価値観も残っているというのが現状だと思います。こればっかりは時間をかけて変化していくものなので、どう評価するかはむずかしいところですが、個人的にはちょうどいいバランスなのかなと。

 自分の学歴が不利に働くと考えるならば、早めに動けばいいですし、自分は十分に学歴があるから就活だけで勝負すると決めてもいいわけですから、学生は自分の考え方や状況にあった選択ができますよね。

 それに対応する企業側は非常に大変だと思いますが、今のような変化であれば、いい方向に進むと思います。

――ありがとうございます。大変勉強になりました。

※1:本記事ではびーやま氏、もしくは編集部宛に届いた悩みを扱っております。
びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。