黒柳徹子の母で
随筆家の黒柳朝
「岩東」に統合された道立岩見沢西高校は、「岩東」開校より2年あとの1924年に北海道庁立岩見沢高等女学校として開校、戦後の学制改革で新制の道立岩見沢女子高校に衣替えし、その後高校再編成により男女共学が実施され、校名も「岩見沢西高校」(略称・「岩西(がんさい)」)となった。
「岩西」も旧制時代に、話題の人物を出している。「チョッちゃん」の愛称で親しまれた随筆家の黒柳朝(ちょう)だ。旧制岩見沢高女を経て東洋音楽学校(現東京音楽大)声楽科を中退した。
朝の長女は、最初で最古参のテレビ女優といわれる黒柳徹子(香蘭女学校中等科・高等科―東洋音楽専門学校声楽科卒)だ。徹子の著書『窓ぎわのトットちゃん』が一大ベストセラーになったことで朝についても世間からの注目が集まった。1982年に、朝は雑誌「主婦と生活」で自伝エッセー『チョッちゃんが行くわよ』を連載、朝は随筆家としての活動を始めた。
天真らんまんな性格で、子育てなどをユーモラスな語り口でつづった朝のエッセーは単行本として出版され、娘に追随するかのようなベストセラーになった。これがきっかけとなって、同作はNHKの朝ドラ(連続テレビ小説)『チョッちゃん』として1987年にドラマ化された。2025年にはNHK/BSで再放送された。
メディア関連では、「岩東」卒にジャーナリスト、作家の手嶋龍一がいる。慶応大経済学部卒後NHKに入局、ワシントン支局、ボン支局などを経て2005年に退職した。2006年に『ウルトラ・ダラー』が評判になり、外交ジャーナリスト、小説家として知名度が上がった。テレビのコメンテーターとして出演することも多い。
前田忠明は芸能リポーターで、フジテレビと専属契約を結んでいた。2022年に死去した。
アナウンサーでは、元NHKシニアアナの南山吉弘、元NHK 室蘭、札幌局アナで現フリーアナの石川晴香、元HBCアナで現フリーの渡辺陽子らが「岩東」のOB・OGだ。
福屋渉は、北海道テレビ放送の取締役で、放送中の番組をインターネットで同時視聴できる実験を、全国の地方局に先駆けて取り入れた。







