むしろ、「生きていくうえで子どもを必要としない社会」なので、お金を受け取った若者たちは「自分らしい自由な生き方」のためにそれを費やす。結果、「自分らしい自由な生き方」との両立が難しい「結婚」や「出産」という決断から、どんどん遠ざかっていく。
その構図と全く同じことが、「卵子凍結」によって起きる恐れがあるのだ。子どもが欲しくてしょうがないけれど、今はいろんな事情で産むことができないという女性以外にこの技術を無償提供することは、「自分らしい自由な生き方」を応援することなのでそれはそれで素晴らしい。が、一方で「自由」を得た人ほど、結婚や子どものいる人生を選ばなくなるという「現実」があるのだ。
少子化は日本だけの問題ではなく、すべての先進国に当てはまるし、最近はアフリカ諸国の都市部でも見られる傾向だ。「人は豊かになれば、便利になれば、結婚をして子どもをつくる」という「妄想」からそろそろ本格的に目覚めなければいけない。








