・麺:小麦粉のみの伝統的な麺に、卵白を限界まで練り込み、モチモチ・ツルツルで歯切れのよい麺に進化させた。
・スープ:鰹出汁に豚のゲンコツ・背ガラ、昆布、鶏の足(もみじ)を加えたトリプルスープ。コラーゲンたっぷりで、濃厚なのに後味は軽やか。
・生十一味唐辛子:島唐辛子、シークヮーサーの爽やかな酸味、島生姜、などの沖縄食材11種類を絶妙な組み合わせで作った調味料。これを加えて味変することにより、また新しい味に変化する。
もちろん、まだ改善の余地はあると思っている。だけど大事なのは、「もっと美味しくできるんじゃない?」と常に疑い、アップデートし続ける姿勢だ。
「ウナギの代替」から、〈主役の一品〉へ
同じように、北海道・帯広の「豚丼」にも着目した。あの豚丼は、そもそも養豚業が盛んだった十勝地方の人が、炭火で焼いた豚でウナギの蒲焼き風のものを再現しようとして生まれた料理らしい。
『僕が料理をする理由 ~AI時代を自由に生きる40の視点~』(堀江貴文、オレンジページ)
だからタレは、ウナギの蒲焼きと同じ系譜を持っている。でも、どこで食べても豚肉がかたくて、正直そこまでうまいとは思えない。それでも「帯広といえば豚丼」として、観光でなんとなく食べられているのが現状だ。
だったら僕は、チャーシューのように厚切りでトロトロの豚肉をのせた「豚重」をつくろうと思った。1センチ厚のバラ肉をコトコト煮込んで、ホロホロに仕上げる。タレもたっぷり。そう、これは“うな重”の豚バージョン。だから豚重。
この試作は、グルメメディア「TERIYAKI」との共同企画として、北海道中札内村にある宿泊施設「フェーリエンドルフ」の全面協力で試作販売を実施した。1人1500円・50食限定で提供し、参加者からのフィードバックをもとに改善点も見つけた。
これもうまくいったら、本格的に店を出したいと考えている。







