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もし突然誰かから1万ドル(約155万円)をもらったら、あなたはどうするだろうか?自分のために使うか、それとも誰かのために使うか…。世界中で講演会を主催する非営利団体「TED」を率いる筆者が、幸福になれるお金の使い道をリアルに検証。世界7カ国の人々にお金を配りその使い方と幸福度を追ったところ、思いがけない結果が得られた。※本稿は、TED代表のクリス・アンダーソン著、北村陽子訳『利他はこうして伝染する――小さな1歩を大きなうねりに変え、優しさが活きる世界をつくる』(英治出版)の一部を抜粋・編集したものです。
実験に参加した人に
いきなり1万ドルを贈呈
2020年12月、私はソーシャルメディアに案内を出して、あまり例のない1つの研究プロジェクトへの参加を呼びかけた。
「プロジェクトはエキサイティングかつ驚くようなもので、ある程度の時間と、おそらくストレスもかかる可能性があるが、一方で、人生を変えるものになる可能性もある」。
お金のことには触れなかった。
ミステリー・エクスペリメント#MysteryExperiment(不思議の実験)のハッシュタグをつけ、最終的には数千人の申し込みがあった――どんな実験に参加するのか、誰も知らなかった。
私たちは、7カ国(インドネシア、ブラジル、英国、米国、カナダ、オーストラリア、ケニア)からさまざまな人を200人選び、朗報を伝える動画を送った。それぞれが「TEDコミュニティの匿名のカップル」から1万ドルの贈り物を受け取ることになっている(各人名義のPaypal新規アカウントに送金される)。
何でも好きなように使っていい。主なルールは2つだけ。
・3カ月以内に使うこと。
・何に使ったか報告すること。







