また、よくありがちなのが親御さんが「大学附属校しか受けさせません」と決めつけてしまうパターン。その場合の2月1日を落とすとなると、後半日程での合格確率は非常に心もとなくなる可能性が大になります。しかし、塾は別の角度からの戦略を伝えるでしょう。「附属ではないですが、あの学校は指定校推薦枠をたくさん持っていますよ」なんていう助言をくれます。

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 さらにリスクの高い選択をする親御さんになると、1つの学校に全部突っ込むという行動に出る。例えば、どうしてもドルトンに行きたいって子はいるんですよ。けれども、※ドルトンをはじめとする人気校の後半日程は大変な倍率になってますから、全落ちの可能性も否定できない。(※ドルトン東京学園中等部・2025年度入試の実質倍率=入試回や方式によって異なるが、一般入試では2.6倍から31.0倍の範囲)

 親御さんはどうしても偏差値を一番の基準で見てしまうんですが、偏差値が2〜3ポイント上の学校のほうが倍率が低くなって合格しやすいということもあるんです。

 しかも過去問との相性もいいっていうのであれば、そっちを受けさせたほうが確実に受かるという予測が立つことも、現実問題としてはよくあるんですね。

 親が子どもと受験問題の相性まで理解するのは簡単ではありません。過去問の特性なども分からなくて普通ですから。もちろん、そこまで分析なさる親御さんもおられますが、分析できる学校の数は塾の先生と比べてしまうと、やはり少なくなります。