しかし、実際の富裕層の発想は逆です。現金を持っているならローンを組んで残ったお金を投資する、もしくはレバレッジを利かせることで10倍や20倍の資産を手に入れたいという発想になるのです。
ですから、資金を持っている人ほど積極的にローンを組む発想になるわけです。
当時の私はこのような“富裕層らしい発想”や“富裕層の方程式”を全く知らなかったのです。
やはり自分の常識の枠から飛び出さなければいけないと感じました。
そこから私は、できる限り富裕層の方々に直接会って、本当の考え方や想いを教えてもらおうと決めたのです。とある富裕層の方をご紹介いただき、いろいろと話をさせていただいていたときのことです。「コンシェルジュサービスっていったい何をしたら喜ばれるのでしょうか?」と尋ねたところ、「カード会社のコンシェルジュってよくやってくれる。でも面白くないんだよね。もう一歩踏み込んでくれたら面白くなるのにね」と言われ、衝撃を受けました。
富裕層の価値観を物語る
金沢来訪時のエピソード
その方があるとき、出張で金沢を訪れた際に「せっかくなので週末はそのまま観光して帰ろう」となったそうです。急な相談にもかかわらず、コンシェルジュは誰もが知る高級旅館を手配し、夕食には予約困難な名店、移動のタクシーまで迅速に手配してくれました。食後に軽く飲みなおそうと、近隣のバーに立ち寄ったときのことです。マスターとお喋りしていると、金沢おでんの「蟹面」という料理を教えてもらい、それが11月と12月にしか食べられないことを知りました。
「せっかくなら食べてみたい」とマスターにお願いして、急遽食べられるところを探してもらったそうです。
「小さな居酒屋のカウンターに座って、蟹面と地酒でやる一杯は格別だったよ」
と嬉しそうに話す様子から、この富裕層の方が束の間の旅行で何を求めていたか、よくわかります。







