これは、人生における人間関係そのものだと思います。すでに多くのメリットを享受し、社会において自分より選択肢が多い相手に対して、興味や関心を持ってもらうためには相応の努力が必要です。例えば恋愛でもそうでしょうし、組織における人間関係であっても同じです。
ただ、“相手が何をメリットだと感じてくれるかがわからない”という点が難しいのです。そこでお勧めなのが「ずらす」という発想です。
商品よりも提供すべきは
「本当に価値のあること」
例えば会食が実現したとします。ここで相手に寄せてちょっと高級なレストランや行き慣れていない割烹などを選ぶと、その後の展開がかなり苦しくなります。
高級店は相手の得意分野なわけですから、にわか知識で頑張ってもあまり意味がない。それよりもちょっとマニアックな焼鳥屋さんとか、値段も手頃で珍しい料理を出す中華料理屋さんとか、地元の雰囲気がある老舗なんかの方が、相手のフィールドと離れているので意外性を出せるはずです。「これだけは負けない」という得意分野を持つことも有効です。
待ち合わせは相手の会社まで迎えに行って、タクシーで一緒に行けば相手に負担もかけず、車内で少しお喋りもできます。このあたりで出身地や事業のこと、ちょっとした世間話をすれば会話の下地が作れます。
例えば私の場合、味わい深い佇まいながら鮮度と味は抜群の焼鳥屋へお連れします。そして着いたら乾杯用にシャンパンをお願いするのです。「え、ここシャンパンあるの?」と思っていただければ成功。もちろん普段はシャンパンなど置いているお店ではありませんから、その意外性に相手は反応してくれるはずです。
こうした仕掛けのために、普段からお店に通い、ある程度の常連になっておくことも大切です。事前に持ち込んで冷蔵庫で冷やしておいてもらいましょう。
自分のためにここまで準備してくれたことに、相手は喜んでくれました。
何より、ここまで相手のことを考えて動けた自分に自信が付くのです。当然、会話も弾み「次回は私が好きなお店にお連れします」となれば、少しずつ信頼関係を築いていく土台ができます。







