30分以内の昼寝を
15時までにとるのが理想的
また、オーストラリアのフリンダース大学の研究では、5時間睡眠に制限した健康な若年成人を対象に、5分、10分、20分、30分の昼寝、昼寝なしを比較し、昼寝の有効性を検証しました。
結果は、10分の昼寝が最も効果的で、主観的な眠気、疲労感、活力、認知機能などすべての分野で即時的に改善がみられ、その効果は最大155分続いたそうです。20分の昼寝では、効果が発揮されるのに35分かかり、30分では「睡眠慣性」が一時的に現れたそうです。
大事な仕事があるのにどうしようもなく眠いとき、たった10分の仮眠で効果があるというのは、とてもうれしいことですね。
「睡眠圧」(編集部注/眠りたい力)が高まっているとき、仮眠で軽く「睡眠圧」を解放してあげると、それだけでずいぶん楽になります。
このように、それぞれの研究によって結果は多少違いますが、2023年に厚生労働省から発出された「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、「昼寝は30分以内、午後3時まで」が推奨されており、私もそれが適切と考えています。
30分以上の仮眠をとると、最も深い睡眠(ノンレム睡眠)に入ってしまい、目覚めが悪くなり、眠気も残ります20~30分以内であれば、中程度の深さの睡眠ですので、ちょっとした刺激で起きることができます。
ただし、夕食後の仮眠は極力控えましょう。せっかく1日かけてためた「睡眠圧」をここで使ってしまっては、夜眠れなくなる可能性が高くなるからです。
カフェインを摂取すると
昼寝からすっきり起きられる
私自身も昼寝の効果を実感しているひとりで、仕事がある日、特に夜の診察がある日にはできるだけ昼寝をするようにしています。
朝と夜の診療の間に、20~30分程度軽く横になって仮眠をとります。すっと眠れる日も、眠れなくて横になって目をつむっているだけの日もありますが、それでも効果はあります。
私は睡眠専門医であると同時に精神科医でもあり、患者さんのお話を聞くのが仕事の大きなウェイトを占めています。実際、患者さんのつらいお話を聞く機会も多く、そんな話をしっかり聞くにはそれなりに体力と精神力が必要です。







