羽田空港の管制官の許可を得れば、特別管制空域内を通過することもできるが、米軍ヘリは空域の下を通過するケースが多い。
そう言えるのは、わたしたちが長期に及ぶ撮影取材の中で、米軍ヘリが羽田新飛行ルートの下を最低安全高度より低い高度で通過する様子を何度も目撃しているからだ。わたしは運用中の羽田新飛行ルートの下で、山手線内のエリアを100メートル台の超低空で周回する米軍ヘリも目撃している。
一方、日本の民間ヘリに特別管制空域の通過が許可されることはまずない。新飛行ルートの下を空域の下限の300メートル以下の高度で通過することもできない。最低安全高度に抵触するからだ。警察や消防のヘリはこうした飛行をすることがあるが、あくまでも緊急時に限られている。
つまり、日本のヘリは特別管制空域を通過したり、その下を通過したりすることはほとんどない。ところが、米軍ヘリはそうではない。赤坂プレスセンター(編集部注/東京都港区六本木にある在日米軍施設)を利用するために日常的に行っている。
米軍ヘリのクルーたちは
六本木の街に繰り出した
新飛行ルートの下を通過してまで赤坂プレスセンターを利用する理由は何なのか。
在日米軍に書面で尋ねたが、やはり回答はなかった。ただ、2021年の取材にはセンターの役割についてはこう説明していた。
「〔ヘリポートの〕主要な役割は、米国の政府当局者が防衛省に行くなど、日本政府の閣僚や代表と協議するための公的な移動を支えることです」
そのうえで、都心での低空飛行や東京スカイツリーを周回する飛行の理由を尋ねた質問には答えず、「在日米軍によるすべての飛行はミッションに不可欠であるものか、訓練と即応のためのものです」と強調していた。
わたしはこの回答を額面通り受け取っていない。米軍の説明と矛盾するかのような光景を目にしているからだ。
センターに飛来したブラックホークのクルーたちが私服に着替えて六本木の街に出かけることがある。







