まとめの言葉次第で
記事の余韻は大きく変わる
記事の最後のまとめって意外に難しいんですよね。本文と同じ内容をまとめ直すのは冗長ですし、「これからも頑張りたいです」とか学校の作文のような文章もつまらない。
そこで登場するのが「いかがでしたか」のような常套句です。これが落とし穴です。ダメ、ゼッタイ。
これを書くなら「楽しかったけれど、またやるかって言われたら、二度とやらない」と本音を書いたほうが面白い。自分で見つけた楽しいことを教えている文章だから、上から目線で「あなたも明日やりなさい」でもいいし。
書いた原稿を誰かに読んでもらっていると、つい「この写真がよく撮れてると思うんだよね」「本当はこうしたかったんだけどさー」と言い訳のようなことを言ってしまうことがあります。それをそのまままとめに書くという手もあります。
本文とまったく関係ないことを書くと、あとがきのような余韻が残ります。
「このような結論になったが、いちばん印象に残ったのは途中で食べたチョコモナカジャンボだった」
「実験中、ずっと気になっていたのは会社あての領収書をなくしたことだ」
文章を書くことを楽しんでほしいと思います。
「いかがでしたか」のようなステレオタイプな表現は避けたほうがいい。クリシェ、と言われるものですね。
『「面白い!」を見つける 物事の見え方が変わる発想法』(林 雄司、筑摩書房)
驚かすのが目的であれば、ステレオタイプな表現には手垢がつきすぎて、驚かすことが不可能です。それどころか、行動をステレオタイプでまとめてしまうと、ステレオタイプからはみ出る現実のディテールまで失われてしまいます。感情の触覚を抜いてしまう。
どこかに旅をして「エモい」「最高の夏」では、大事なことが消えてしまいます。たとえば、汗でTシャツが重くなったとか、サングラスに見たことない虫が付いてたとか、店員と間違えてお客さんに道を聞いてしまったみたいなディテールが入り込めない。
慣用句も要注意です。「鳥肌が立った」「目を白黒させた」「膝を打った」など身体を使った慣用句ってたいてい言い過ぎているので、オーバーな演技を見せられているような文章になってしまいます。







