ここで、「受け止め言葉」を「かわし言葉」に変えてみましょう。

 イラッとした時、「ハア?」「何それ?」という言葉に代えて、心の中でこんな「かわし言葉」を使ってみてください。

「なんと!」

「そうきたか~」

「ワオ!」

「オッケーオッケー」

 怒りを受け止めるのではなく、さらりと身をかわすイメージです。

 たとえばボクシングなどでパンチを受け止めるのは力がいりますが、するりと身をかわしてパンチを受けないようにするイメージです。

 私は「ワオ!」をよく使います。心の中で、ちょっと大袈裟にリアクションを取るのです。

心の中で大袈裟に反応し
今の状況を冷静に見る

 何かを言われた時、とりあえず心の中で「ワオ!」とつぶやいてみる。するとイライラの気持ちを正面から受け止めずに、物事を客観視する方向に変えていくことができます。

 ふざけているように思われるかもしれませんが、効果は絶大です。

 心の中で大袈裟に「ワオ!」と思うだけで、この状況をおもしろがる気持ちすら生まれてきます。

 これは心理学で「リフレーミング(認知の再構成)」と呼ばれる方法です。

 リフレーミングとは、物事の見方や意味づけを変えることで、感情の受け止め方を変える技術です。

「ワオ!」とあえて大げさに思うことで、脳はその出来事を「深刻なもの」ではなく「ちょっとしたハプニング」としてリフレーミングしてくれます。すると、怒りの感情が和らぎ、ではどうすればいいかなどの前向きなことを考えやすくなります。

 また、イライラしている時は、頭の中が「なんでこんなことに……」という被害者モードや攻撃モードになっていますが、「ワオ!」と思うことでその状況をユーモアでリフレーミングすることもできます。

「なんでこんなことになったの!?」「最悪だ!」という状況を「なんかマンガみたいな展開だな」とか「もはやネタだな」という目線で捉え直すのです。

 すると、視点が「主観」から「観察者」側に移ります。この視点の切り替えが、怒りの熱をふっと冷ますスイッチになるのです。