心理学の巨人ソロモン・アッシュが提唱した、「初頭効果」という心理現象があります。初頭効果とは、最初に与えられた情報が、以後の情報に影響を与えることです。

 日常でも、私たちは往々にして初頭効果を目の当たりにしています。

 たとえば、初対面で会った人の第一印象がいいと、その後も話しやすくなるように、身だしなみや表情、会話の内容などは、初頭効果によって左右されるところが多分にあります。

 人や物に対する印象は、最初が大きく関与していますから、「先陣を切る」という姿勢に支持が集まりやすいのです。

「発言はタイミングが重要」です。打ち合わせや会議の冒頭は、雑談が許されやすいタイミングですから、場が温まっていないときこそ発言してみること。

 自ら口火を切ることは、「◯◯さんが盛り上げようとしている」といった、ミーティングの言語情報を増やそうと努力する姿につながります。

 発言をするならぜひ、「先陣を切る」「口火を切る」ことを心がけてみてください。

ミーティング中の振る舞いにも
科学的な正解が存在する

 食事会などで、複数の人と会話をして盛り上がると、料理がおいしく感じ、さらにいい思い出となって記憶に残りやすいと思います。

 仕事における会議やミーティングも同様です。意見が飛び交い、風通しのいい場は、その場にいる人の印象をいいものへと変えてくれます。

 シカゴ大学のレヴィット、マサチューセッツ工科大学のクリスティやバベラス、フロリダ大学ゲインズビル校のショーなどの研究者は、複数の人が参加する議論においてどのような会話形式が望ましいかを研究しました。

 この研究で類型化しているさまざまな会話形態のなかでも、とくに「単線型」「複線型」の特徴について述べていきます。

・単線型の会話:1人を中心にして、その人とそれ以外の人が順に話をする「1対1」が中心になる形式の会話。たとえば、議長のような人が「あなたはどうですか?」「では、あなたは?」と順に話を振ったり質問をするのは、典型的な単線型の会話です。この形式は、シンプルな事案については、効率的に話し合うことができます。