目的が曖昧なままでは
隙間時間を有効活用できない
このミッドウェー海戦の教訓は、私たちの日常的な時間活用にも深く関わってきます。
隙間時間ができたとき、多くの人は「せっかくだからあれもこれもやろう」と欲張ってしまいがちです。「読書もしたいし、メールの返信もしたいし、運動もしたい」と、一見すると効率的に思えるこのような考え方が、実は目的の二重性の罠にはまっている状態なのです。
結局、どれを最優先にすべきかが曖昧なまま時間を使おうとすると、どのタスクも中途半端になってしまいます。読書は途中で集中が切れ、メールは雑に書いてしまい、運動をしても十分な効果を得られない。そんな経験をした人は多いのではないでしょうか。
このような失敗を避けるためには、「戦略的思考」が不可欠です。戦略的思考は、一見別々の目的を同時に追求できるように思えたとしても、実際には「どれを最優先にすべきか」を明確に定めることから始まります。
時間という限られた資源を効果的に活用するためには、まず「一体何を達成したいのか」という目的を明確化し、そのうえで資源配分や行動方針を整合性のある形で決めていく必要があるのです。
「この10分は記事を読んで新しいことを学ぶ時間にする」
「この30分は完全に休息に充てる」
『仕事ができる人がキリの悪い時間にやっていること』(本山裕輔、サンマーク出版)
「この1時間は資料作成だけに集中する」
このように、限られた時間という資源を絞り込んで集中投入するほうが、最終的に満足感や成果につながりやすいのです。
以上の考察を踏まえると、時間を有効活用する戦略を立てるための論点は、次の2つに集約されます。
1:キリの悪い隙間時間にはどのようなパターンがあるのか?(配分する資源にはどのような種類があるか)
2:隙間時間のパターンごとに、どのような行動を選べばよいのか?(達成すべき目的の種類に照らしたときに、どの資源をどう配分すべきか)
これらの論点を深く検討することで、戦略的な時間活用が可能になります。







