たとえば、「パンを作りたい!」と思ってベーカリーを起業したとします。もし最初うまくいかなかったとしても、そこでやめるのではなく、「お客さんに喜んでもらえること」がその人にとって本質的に重要なのだとしたら、事業の内容は柔軟に変えていってもいいのです。
より美味しいパンをつくる努力をしたり、買いたいと思えるようなパッケージに工夫したり、さらには店舗を閉めて(これは失敗ではなく方向転換として)、食べやすく消化しやすいパンを介護施設や病院に専門に届ける事業に変えるなど、本質的な目的を見失わずにさまざまな方法を試してみましょう。
(2)「事業の円」(外向的視点)
この円は、事業として成り立つ可能性があるかどうかを考える視点です。社会や顧客にとって本当に価値があるだろうか、お金を払ってもらえるか、多くの人に届けられるかなどを検討します。
『HITOLOGY やりたい仕事を自分でつくる シリコンバレー発 自分を活かした「はじめて起業」』(堀江愛利、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
起業を考えるときによくある落とし穴があります。それは、多くの人が最初の時点で事業の構想にだけ目を向け、「個人の円」を折り込むことを忘れてしまう傾向があることです。
もちろん事業として成り立つことが重要なのですが、実はそれだけに偏ると、スタートしてからだんだんモチベーションが低下し、課題が山積みになって「こんなにできるんだろうか?」と不安になり、やがて「なんで起業したかったんだっけ?」と立ち止まってしまう確率が高くなってしまいます。
(3)2つの円が重なる場所に事業アイデアを見出す
事業の成功だけを追求するのではなく、あなたのモチベーションをしっかり築き上げる、個人の円について問いかける時間を取ることが成功の基盤です。それによって事業のアイデアの選択肢が増えたときも個人の円に戻りながら確信を持って選択できるようになります。
その2つの円の重なる部分が、あなただけのコアバリュー(提供できる価値)=事業アイデアといえます。







