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東レの生産拠点における建設・修繕工事を巡り、不適切な取引が行われている疑いが浮上した。ダイヤモンド編集部が入手した内部資料により、東レが1980年代から運用する独自の発注手法「KSK」が、下請け会社に対して著しく低い労務単価を一方的に設定している実態が明らかになった。建設労働者の待遇改善などを目的とした改正建設業法に抵触する可能性がある。特集『東レの背信 LEVEL4』の#2で、品質不祥事を招いた「原価低減」のゆがみが、協力会社への不当な対価設定という形で露呈した事実を明らかにする。(フリーライター 村上力、ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)
深刻な工場の管理不全を露呈
修繕工事に建設業法違反の疑い
ダイヤモンド編集部が明らかにした東レの樹脂製品への異物混入事案(『【スクープ】東レ樹脂製品に異物混入!出荷済みの「懸念品」1万トンの存在を住友電装など顧客に隠蔽か』参照)は、同社の深刻な課題を浮き彫りにした。一つは、ご都合主義的な「安全ロジック」を構築することで品質不祥事を矮小化する隠蔽体質だ。これは過去に表沙汰になった品質不祥事の対応でも指摘されてきた。
そしてもう一つが、生産拠点の管理不全である。異物混入の原因となったマレーシア工場のバタフライバルブは、東レの基準で使用禁止とされていた上、2013年以降一度も点検・清掃が行われていなかった。管理不全というべき工場の在り方が、異物混入という事態を招いたと考えられる。
さらに今回、ダイヤモンド編集部が入手した資料により、東レの工場管理に絡む重大疑惑が浮上している。工場の建設・修繕工事を巡り、建設業法に違反する不適正取引が行われている疑いがあるのだ。







