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村上 力
#10
危険な施術や悪徳商法などが横行する美容医療業界で、「優良クリニック」と「悪徳クリニック」を一般の消費者はどう見分けるべきか。美容医療専門予約サイト「美容ヒフコ」代表の酒井あい氏自身、未承認の「bFGF注射」で顔が変形し、現在も300万円以上の修正治療を続ける当事者だ。学会の形骸化、未承認薬の無秩序な輸入、SNSによる誇大広告や口コミ操作など業界の闇を告発。自分の身を守るための具体的なクリニック選びのチェックポイントを語る。

#9
美容医療クリニックの多くは営利目的で運営されているが、医療法では医療機関の営利目的経営が禁止されている。この抜け道として使われてきたのが、業務委託や物品売買を担う「MS法人(メディカルサービス法人)スキーム」だ。だが、むき出しの営利追求がはこびる美容医療業界では、このスキームを悪用した脱税や模造品取引、さらに上場企業を巻き込んだマネーゲームや巨額損失が実際に起きている。大手クリニックの具体例から、複雑化する美容医療ビジネスの闇とゆがんだ構造を追う。

#6
美容医療市場が空前の急拡大を遂げる陰で、深刻な後遺症トラブルが相次いでいる。注入したフィラー(充填剤)が体内で移動し、腹部や外陰部が異常に膨れ上がるといった深刻な被害が頻発。しかし未承認薬を用いた危険な施術が放置され続けている。大阪みなと中央病院で「美容医療後遺症外来」を開設した細川亙院長(元・日本形成外科学会理事長)が、利益優先の業界構造と被害者が泣き寝入りを強いられる法制度の限界を告発する。

#5
元理事長らとの内紛に揺れる日本美容皮膚科学会の社員総会が7月末に迫っている。元理事長ら「改革を目指す会」は、学会の学術大会で得られた余剰金が大会トップの所属大学等に寄付されている状況を「特定団体への利益供与」と問題視し、ガバナンス改革を訴える。ところが、改革派代表として社員総会に候補者を擁立している船坂陽子・日本医科大学名誉教授が、自身が会頭を務めた2020年学術大会で生じた余剰金の大半を、所属する日医大に寄付していたことが分かった。

#4
顔のくま取りや肌質改善をうたい大手美容クリニックで提供されている「bFGF注射」を巡り、美容クリニックを相手取った訴訟が相次いでいる。注入後に細胞が必要以上に増殖し、不自然な皮膚隆起やしこりが残る深刻な副作用が多発しているからだ。使用されている薬剤の製造元・科研製薬も、10年以上前から「皮下注入は対象外」と異例の注意喚起を続けてきた。それにもかかわらず、なぜ大手は施術をやめないのか。独自入手した当時の「同意書」の中身などから、美容医療界のモラルハザードの深層に迫る。

#2
湘南美容クリニックで知られる日本最大の美容医療グループ、SBCメディカルグループホールディングスの相川佳之CEO(最高経営責任者)が取材に応じ、激変する美容医療市場の裏側を語った。コロナ禍の「美容医療バブル」を経て拡大した業界は現在、ドクターの過剰乱立による「増収減益」という淘汰の正念場を迎えている。美容医療の絶対王者が「最大の敵」を見据えた生存戦略の全てを明かす。

東証スタンダード上場ANAPホールディングスで起きた「41億円資金還流」疑惑。その渦中の人物であり、現在はサイバーステップホールディングスの社長を務める湯浅慎司氏が、直撃インタビューに応じた。全額減損されたエステティック事業買収の正当性や適時開示前の先行支出など、記者の追及に対する湯浅氏の弁明の全貌を公開する。

ダイヤモンド・オンラインのスクープにより判明した、東証スタンダード上場ANAPホールディングスにおける「41億円資金還流」事案の調査が大詰めを迎えている。調査委員会の報告書公表が迫る中、取材で新たに、無価値の事業で巨額資金を生み出す錬金術の手口が明らかになった。

日本の美容医療界を代表する学術団体「日本美容皮膚科学会」が、泥沼の権力闘争に揺れている。きっかけは元理事長らが突き付けた「不透明な会計処理」への追及だった。だが取材を進めると、学会側は疑惑を全否定。そればかりか、告発した“元理事長派”の足元から、大手製薬会社との「不適切なカネの結び付き」を示すブーメランが飛び出す異常事態に発展していた――。

#4
東証グロース上場のSAAFホールディングスを巡る委任状争奪戦が、前代未聞の異常事態へと発展した。5月12日の臨時株主総会で、会社側は自ら集めた委任状をあえて「不行使」として流会を狙う奇策を発動。しかし前俊守・元社長ら株主側は議案成立を宣言し、対する会社側がガードマンを配備して新役員を締め出す「本社籠城」の泥沼劇となっている。さらに水面下では、純利益を圧迫する巨額の総会対策費に加え、Schoo(スクー)株取得を巡る不透明な「資金還流疑惑」も浮上。なりふり構わぬ会社防衛が招いたガバナンス崩壊の深層を追う。

#1
地盤調査大手のSAAFホールディングスが5月、臨時株主総会を開く。現経営陣の解任を求めて招集請求を行ったのは、同社創業者で元社長の前俊守氏。その前氏がダイヤモンド編集部の取材に応じ、異例の株主提案に踏み切った狙いを明かした。泥沼の経営権争奪戦は「経営陣vs前経営者」という単純な図式ではなく、過去の経営統合を巡る権力構造のゆがみが原因とみられる。上場企業の知られざる暗部を浮き彫りにする。

パチンコ大手ガイアのオーナー一族が創業し、2023年に東証グロース市場に新規上場したテクノロジーズ(良原広樹CEO)に巨額の不適切会計疑惑が浮上した。焦点は、同社子会社のエコ革が受注した福島県いわき市の太陽光発電所建設工事を巡る100億円規模の取引だ。発注者となるSPCは、工事代金をソーシャルレンディング大手クラウドバンクから借り入れていたが、これを全額エコ革が債務保証していた。現行の収益認識の会計ルールを逸脱し、上場後決算の急拡大を演出した巧妙なスキームを明らかにする。

#3
ダイヤモンド編集部が4年にわたり追及してきた東レの不祥事。樹脂製品の異物混入や海外工場の管理不全、データ偽装まで、一見バラバラに見える問題の根底には、異常なまでの「原価低減」への執着があった。有識者委員会の調査でも踏み込めなかった、組織構造のゆがみと「決められた通りに作れない」名門企業の病理を独自取材で暴く。

#2
東レの生産拠点における建設・修繕工事を巡り、不適切な取引が行われている疑いが浮上した。ダイヤモンド編集部が入手した内部資料により、東レが1980年代から運用する独自の発注手法「KSK」が、下請け会社に対して著しく低い労務単価を一方的に設定している実態が明らかになった。建設労働者の待遇改善などを目的とした改正建設業法に抵触する可能性がある。品質不祥事を招いた「原価低減」のゆがみが、協力会社への不当な対価設定という形で露呈している。

#1
東レが製造販売する自動車・電子部品向けの主力製品「PBT樹脂」の原料に、製造段階で異物が混入していたことが発覚した。東レの内部調査により、異物の正体は工場のずさんな管理により破損した製造設備で、少なくとも2024年8月から25年3月ごろまで異物混入が継続していた可能性がある。同社が「懸念品」と分類した製品は約1万トンに及び、その大半が既に出荷されていた。だが東レは問題を矮小化し、多くの納入先にこの事実を報告していない。

DMMグループの実質支配下にある大手アダルト動画制作会社WILLに、巨額の不正経理疑惑が浮上した。元幹部の内部告発によれば、旧経営陣への役員報酬を実態のない「業務委託費」に仮装し、所得税を免れるスキームが運用されていたという。DMM側は「資本関係はない」と否定するが、独自入手資料からはDMMによる執拗(しつよう)な財務管理と実質支配の継続が浮かび上がる。

東証スタンダード上場企業のUNBANKED(アンバンク)の金地金取引を巡り、13億円に相当する金塊が、受け渡し後に決済されずに消失したことが分かった。金塊が何者かに持ち逃げされる巨額詐取事件に発展する可能性もある。この取引にUNBANKEDの大株主が関与している疑いも浮上している。

不動産大手オープンハウスが、競合会社に転職した元社員が「情報漏えい行為」を行ったとして、個人を相手取り損害賠償請求訴訟を起こしていたことが分かった。だが、その背景を探ると情報漏えいは名目であり、真の目的は競合への転職妨害と言わざるを得ない実態があった。オープンハウス現役社員が「大手投資銀行社員」に成り済まし、元社員に接触するといった異様な行為も発覚している。

国の集団予防接種でB型肝炎に感染した被害者への賠償が、法務省における事務処理の遅滞により大幅に減少している。その原因を法務省はひた隠しにしている。B型肝炎訴訟を日本で最も多く手掛けるベリーベスト法律事務所の酒井将代表がダイヤモンド編集部のインタビューに応じ、国の対応への憤りを語った。

集団予防接種によりB型肝炎ウイルスに感染した人への国家賠償金の支払いが、今年に入り著しく滞っていることが分かった。ダイヤモンド編集部が国に情報開示請求を行ったところ、賠償金の支払件数は前年比6割程度に落ち込んでいた。法務省における事務手続きの遅れが原因で、デジタル庁主導で導入された新システムに不具合が生じた可能性がある。政府がひた隠す「DX失敗」が、B型肝炎患者に悪影響を及ぼしている。
