たとえば、足腰が弱くなった高齢者が自宅に手すりをつける際には、介護保険の補助を受けられることをご存知でしょうか?
その他にも、福祉用具のレンタルや住宅改修の補助、介護者の休息のために介護される側が宿泊できるケア、各自治体の助成制度など、数多くの支援が用意されています。
もちろん認知症の方でも適切な手続きを踏めば介護施設に入所することができますから、介護する側の負担も大きく軽減することができるのです。
そして、40歳以上のすべての国民は、働いているかどうかに関わらず、介護保険料を納める義務があります。年金生活者も年金から保険料が天引きされています。
つまり、私たちのほとんどは長年にわたって介護保険料を払い続けているのです。
ですから、いざ自分や家族に介護が必要になったときには、ためらわずに介護保険のサービスを活用すべきです。それは特別なことではなく、ごく自然な権利の行使なのです。
介護は「情報戦」!
一人で抱え込むのはNG
ただし、気をつけなければいけないのは、公的介護保険を利用するためには、本人か家族が申請する必要があることです(家族による申請も難しい場合は、地域包括支援センターや居宅介護支援事業者、介護施設の職員などによる代理申請も可能です)。
基本的に、介護が必要になったら自動的に適用されるわけではなく、自治体の高齢福祉課などに行って申請や手続きをしなければ利用できません。
そのため、介護保険制度や利用できるサービスそのものを知らず、後から悔やむケースも少なくないのです。
しかも、介護制度や支援サービスの仕組みは非常に複雑で、種類も多岐にわたります。制度のなかには、誰でも申請できるものもあれば、一定の条件を満たす必要があるもの、あるいは申請期限が決まっていたり、手続きが複雑だったりするものもあります。
ですから、こうした制度というのは、知っている人が得をして、知らない人が損をする仕組みになっていると言えます。
情報を知っていれば、選択肢が広がってよりよいプランにたどり着きやすいけれども、知らない場合は、自分でお金を出して必要以上の負担を抱えてしまったり、助けや休息が得られずに心身を壊してしまったりすることもあるのです。







