一方のタイプRは、FF世界最速を標榜するマシンだ。スポーツドライビングの真髄が堪能できる。高性能エンジンと操作性に優れたMTを操る醍醐味は、もはや説明するまでもないだろう。

 シャシーはともに凝っている。特徴であるデュアルアクシス・ストラットサスペンション、アダプティブダンパー・システム、高応答ステアリングシステム、等長ドライブシャフトといった最上のアイテムが共通して与えられていて、それぞれにふさわしく味付けされている。ホイールベースはタイプRが2735mm、プレリュードは2605mm。車重は1460kgに対して1430kgと、タイプRのほうが30kg軽く仕上がっている。

ホンダ・シビック・タイプRレーシングブラックパッケージタイプRは現在レーシングブラックパッケージのみ受注を再開。エンジンは珠玉の2Lターボ(330ps/420Nm)。ブラックのスエード調素材で仕上げた室内はレーシー。6速MTの操作フィールは絶品
ホンダ・シビック・タイプRレーシングブラックパッケージリアビュータイプRの走りはFFスポーツの王道。なによりエンジンと直接的に対話できるのが魅力。圧倒的に速くサーキットランも自在にこなす本格派だ。一方で日常ユースの快適性もそれなりに高い
ホンダ・シビック・タイプRレーシングブラックパッケージインパネ
ホンダ・シビック・タイプRレーシングブラックパッケージ前席

 チューニングは“速さこそ正義”がヒシヒシと伝わってくるタイプRに対し、プレリュードは“操る喜びと快適さ”を引き上げることを念頭に置いている。具体的には路面追従性にこだわり、サスペンションをしっかりとストロークさせることで、路面からの入力に対してカドのないスムーズな乗り心地と、グイグイと曲がっていける高い旋回性の両立を目指したという。タイプRで感じた高いポテンシャルを活かし、速さよりも気持ちよさに振ったフィーリングだ。S+シフトも操る喜びの追求にひと役買っていることは、乗ればよくわかる。